「あなたは、あなたの人生の最高経営責任者(CEO)」

 

綿引 平井さんは、「感動体験が子どもの希望となり、原動力になる」という理念のもと「プロジェクト希望」を立ち上げられていますが、「プロジェクト希望」でやっていらっしゃることや、海外にいる子どもたちの体験に通じるものがあれば、ぜひメッセージをお願いします。 

 

平井 いろんな「感動体験」を子どもたちに提供しようと、体験活動や体験の格差に取り組んでいる NPOさんとコラボレーションして、互いにいろんなアイデアを出し合って活動しています。

さまざまなアクティビティに子どもたちを連れていくというのをやっていますが、今年度は初の試みで、英語を頑張って勉強しているのに海外に行くことが難しい6名の子どもたちに、オーストラリアで11日間ほど海外体験をしてもらいます。異なる文化や価値観に触れることで生み出される「自分の軸」のようなものを感じてもらえれば、と思います。

私も小1でアメリカに行ってから旅行やスポーツ観戦などいろんな経験をさせてもらいました。ある程度社会に貢献できるようになったいま振り返ると、子どもの頃のそうした体験はすごく大事だと感じます。だからこそ、体験する機会になかなか恵まれない子どもたちはスタートラインに立った時に非常に不利になるな、と。

この少子化で9人に1人が相対的貧困にも苦しんでいる現実もあります。その中から将来、企業、もしくは日本のリーダーが出てくるかもしれないと思うと、「経済的に困窮していたので花開きませんでした」というのでは日本にとって大きな損失だと思っています。将来、「あの時こんな体験をしたから、いまこんな仕事をしています」と言ってくれる子どもを一人でも多く増やせればいいと思います。

Ginza Sony Parkで最新のテクノロジーと音楽を体験
女子高校生対象のSTEAMプログラム IFUTOでの講義風景

綿引 いいですね。私どもの財団は海外側から、逆に日本に来てもらったらどうかと思っています。永住の子どもでも日系人の子どもでも、飛び出せジャパンをもじって「飛び込めジャパン」。平井さんがされている取り組みとなにかクロスできるといいですね。

最後に、私どもは、海外にいる子どもたちに対して「未来のコモンセンスを作るのは君たちだ」と思っています。彼らに向けて「グローバル社会で生きていくというのはどういうことなのか」、ぜひ、メッセージをお願いします。

 

平井 海外にいるということは、日本国内で勉強してきた子どもたちよりアドバンテージがあるわけです。そういった環境に置かれているわけですから、それを利用して、現地のことを勉強したり、言葉や文化を吸収したりするということを考えてほしい。そういったチャンスが巡ってきているということを認識しましょう。

テイクアドバンテージをするのは大事です。自分の人生の「ミッション・ビジョン・バリュー」を考えてください。流れに任せるのではなく、自分のことは自分で考えることが大事です。周りから反論されても、言い返す勇気をもってください。

そうしないと、ある程度の年齢になってから、「自分はこんなことをやろうと思っていたわけじゃない」と他人のせいにしてしまうんですよね。親に言われたとか、誰々に反対されたからこんなことになってしまった、と。そうなったら、本当にもう取り返しがつかない。そうならないためにも「自分で考えて、自分で決める」。

毎日考えて、毎日変わってもいいんですよ、医者になろうと思っていたけれど、消防士になる、でもいい。ただ、よく考えてください、自分の人生なのですから。

あなたは、あなたの人生の最高経営責任者(CEO)です。

 

綿引 本日は、素晴らしいメッセージをたくさんいただきました。有難うございました。