くみん共済COOP賞

はじめての体けん入学

キャンベラ補習授業校(オーストラリア)

小2 奈良 翔太郎

        

 「おお!アメリカ人や!」

 二しゅうかんの体けん入学をするために行った日本の小学校で、一年二くみの村田先生とろう下をあるいていたら、だれかの大きな声が聞こえました。ぼくは、ちょっとびっくりしました。それに「アメリカ人じゃないよー。」と思いました。でも、その子はニコニコわらっていたから、ぼくもニコニコわらいました。

 一年二くみのまどから、たくさんのかおが出てきました。

「アメリカ人じゃなくてオーストラリア人だよ!」

と、女の子がいいました。ぼくは、「オーストラリア人でもないよー。」と思いました。

 村田先生がぼくといっしょにみんなのまえに立って

「オーストラリアから一年二くみにきてくれた奈良翔太郎くんです。」

といったら、

「日本人みたいな名まえ!」

とだれかがいいました。ぼくは、いえでれんしゅうしてきた、みんなへのあいさつをいいました。

「ぼくの名まえは奈良翔太郎です。ぼくはイギリス人と日本人です。オーストラリアにすんでいます。よろしくおねがいします。」

するとクラスが

「えーっ? イギリス? オーストラリア? どっち?」

「日本ごめっちゃうまい!」

とガヤガヤしました。先生が

「翔太郎くんのお父さんはイギリス人で、おかあさんは日本人なんだよね? だから翔太郎くんは、イギリスのパスポートと日本のパスポートをもっているんだって。」

といいました。するとだれかが

「なんでオーストラリアにすんでるの?」

といいました。ぼくは、

「生まれたのがイギリスで、三さいでオーストラリアにひっこした。」

とせつめいしました。するとみんなが

「すごい!」

といってわらいました。ぼくはうれしくなりました。

 そのあと、しつもんタイムになって、すきなたべものやすきなものを聞かれました。ぼくのすきなたべものはぎょうざで、すきなものはポケモンだといったら、みんなは

「いっしょ!」

「おれも!」

と、またわらいました。

「オーストラリアにもぎょうざあるの?」

とか、

「オーストラリアの子たちもポケモンすき?」

とか、いっぱい聞かれて、ぼくはぜんぶに

「うん!うん!」

とこたえました。みんなおもしろくて、ぼくは、すごくたのしくなりました。

 はじめての体けん入学はあっというまにおわって、ぼくはこれからまい年日本に行くときめました。みんなにずっとともだちでいてほしいからです。

 いま、ぼくは、イギリスと日本だけではなく、オーストラリアのパスポートももっています。こんどみんなに会うときに、

「ぼくは、日本人で、イギリス人で、オーストラリア人です。」

といったら、みんなはまた

「えーっー!」

っておどろくかな。