東京海上日動火災保険賞

風の国、アオテアロア

オークランド補習授業校(ニュージーランド)
小6 ヴィエイラ セナ
 

山にかかる 朝の静けさ
羊たちが ゆっくりと目をさます
草のしずくが 光をうけて
空が すこしずつ ひらいてゆく

 

ここは アオテアロア
マオリの人が そうよんだ島
「白くて長い雲の国」
風が歌を 動かすところ

 

海からくる風が 私のことを包む
それは 言葉じゃないけど
なにか 大切なことを 伝えてくれる

 

昼の光は やわらかく あたたかくて
草も 石も 空を見上げる
ときどき 小さな事が 大きく感じられる

 

夜になると 星がいっぱい
月が 羊のねむる丘をてらす
南十字星が 空のすみかにかがやいて
ここは なんとなく 安心できる

 

アオテアロアは
しずかな声で 話しかけてくれる
「あせらなくてもいいんだよ」
「そのままで いいんだよ」

 

私も 風のように
華麗に 動けたらいいな
この国の 空の下で
少しずつ 新しい自分を 見つけたい