海外子女教育振興財団会長賞

カレンダーから学ぶこと

                       韓国・ブンダン補習授業校(大韓民国)

小6 藤井 智希

        

八月十五日

「終戦の日」

戦争が終わった日

日本が戦争に負けた日

戦没者を追悼し平和を祈念する日

決して忘れてはいけない日

 

八月十五日

「光復節(クァンボッチョル)」

日本による植民地支配が終わった日

韓国が独立した日

光を取り戻した日

韓国では毎年カレンダーの数字が赤い日

街中にたくさんの韓国の国旗が揚がる日

重要な祝日

大切な記念日

決して忘れてはいけない日

 

八月十五日

学校で韓国の歴史を学ぶ日本人のぼくが

複雑な心境になってしまう日

でもぼくが韓国に来てから出会った

たくさんの親切な韓国の人々を思い浮かべ

今の両国の良好な関係に改めて感謝できる日

 

ぼくが今平和に暮らしているこの韓国でも

実はまだ戦争が続いている

一九五〇年に始まった朝鮮戦争

朝鮮半島の北と南は戦争をして

その戦いはまだ終わっていない

今は休戦状態なだけ

今ぼくが感じている平和は

嵐の前の静けさなのかもしれない

 

過去の悲げきを繰り返さないように

ぼくたちは歴史を学び

毎年カレンダーで思い出す

毎年八月十五日がくるたびに

戦争のおそろしさを知り

平和の大切さに気づかされている

 

だったら戦争なんて二度としてはいけない

 

休戦状態が平和的に解決すれば

きっと韓国の徴兵制もなくなるだろう

南北で引きさかれてしまった家族も会うことができるだろう

その歴史的な日は新たな記念日となり

毎年祝うことができるだろう

 

ぼくたちはカレンダーから学ばないといけない

 

悲しい過去は変えられないが

明るい未来は創ることができると

 

そう信じて

ぼくはこれからも韓国で生きていく