2026年3月23日
特集

シドニー日本人国際学校「われら地球人!中秋の名月を世界中から見ようプロジェクト」~世界12か国から同じ中秋の名月を見上げた~

門から望む校舎

広大なキャンパスの中に共存する「日本人学級」と「国際学級」

 

シドニー日本人国際学校(SJIS)は、シドニー郊外テリーヒルズの豊かな自然環境に囲まれ、広大なキャンパスを有しています。本校最大の特徴は、文部科学省の学習指導要領に基づく「日本人学級」と、NSW州のカリキュラムに基づく「国際学級」という2つの異なる教育課程が、同一キャンパス内に共存している点です。

 

私たちは、日豪両国の文化と価値観を尊重し、国籍を問わず全ての子供たちに世界レベルの教育を提供しています。高い学習成果はもちろんのこと、多様な文化を受け入れる受容力や積極性を育む「奥深い教育」を実践しています。バイリンガル教育の利点を最大限に活かし、二言語運用能力だけでなく、思いやりと責任感を兼ね備えた、世界の「架け橋」となる人材の育成を目指しています。

 

全校の児童生徒数は約200名。その内訳は、両親ともに日本人の家庭、日本にルーツを持つ家庭がともに約40%、日本にルーツを持たない家庭(中国系、ヨーロッパ系など)が約20%です。多様なバックグラウンドを持つ生徒が在籍しており、日常的に日本語と英語が飛び交う環境がキャンパス内に広がっています。

 

教職員は、現地採用教員と、日本からの派遣教員、合わせて約50名ほどです。異なる教育文化を持つ教員同士もまた、互いに刺激し合いながら、子供たち一人ひとりに寄り添う手厚い教育を実現しています。

国立公園に隣接する自然豊かな広い校庭

 

中秋の名月を観察して、俳句をつくろう!

 

本校が事務局となり、「2025106日の中秋の名月を観察して、俳句制作をしよう」と呼びかけました。世界各地の日本人学校及び日本国内の学校(12カ国18校)が参加し、共有した月の写真や俳句を活用して、理科や国語及び社会等の授業において、教科横断的で探究的な学習を展開しました。

 

地球のどの場所からも見える中秋の名月を観察し、世界の月を比較し、世界や宇宙に対する興味関心を広げることが趣旨です。また、「月を見て一句ひねる」という日本人が感動を表現する文化である俳句も引き継いでいくこと、そして世界中の多くの人が同じ月を見ているロマンを感じながら、交流できることが目的です。

 

このプロジェクトを行うきっかけになったのは、日本から派遣された教員が「シドニーでは三日月の向きが日本とは逆」ということに感動したことからでした。「日本とシドニーで同時に月の満ち欠けを観察すると面白いのでは」という発想から授業が構想されました。

 

2024年度は日本とシドニーの2校で新月から満月までを観察し交流しました。2025年度は世界中に呼びかけ、観察しようと考えていました。そんな折、東京学芸大学の国際教育グループ「在外教育施設 つながる 学ぶプロジェクト」に参加したことから、本校が、事務局として運営し実践に至りました。

<参加校一覧> 中秋の名月を見た人は475人、俳句を作った人は338人(内、中秋の名月を見ながら作ったひとは289人)

 

世界中から集まった「月と風景」

月を拡大すると模様が見えてきます。世界各地で月の模様の見え方が違っていました。