2025年5月28日
特集

海外生活の失敗談 <前編>

 

 慣れない海外生活。誰しも何か1つくらいは失敗したことがあるはず!?
 外国語の壁や文化の違いなどに戸惑いながらも日々頑張っている皆さんへのエールも込めて、いろいろな失敗談を集めてみました。笑えるもの、悲しいもの、びっくりした経験からヒヤッとした経験まで。読者の皆さんから寄せられた珠玉の失敗談をご紹介します。

 

 

言葉が通じなーい!! 

 

Daisyさん(滞在国:アメリカ)
 初めての海外生活で、バッグを買いに行きました。会計時に「Zip code?」と聞かれ、英語初心者の私はその一言が聞き取れず、「ああ!zip!チャックが壊れていないか確認してってことね!」と思い、一通りチャックの開け閉めをして壊れていないことを確認。満面の笑みで「Good!」と言いました。店員さんはそんな私を見て、大きなため息をつき不機嫌な顔に。横から夫が郵便番号を答え、zip codeが郵便番号のことだと知りました。今思い出しても恥ずかしい限りです。

 

クレスキャットさん(フィリピン・スリランカ)
 マニラのコンビニで電池を買おうとして「バッテリー」と繰り返し伝えるものの、何度やっても伝わらず。店員さんだけでなくお客さんまで参戦してくれて、ようやくわかった時の発音が「バタリー」だったことに驚きました。また、コロンボの英会話学校では、「ロンドン」が通じず、「これ以上どうしろと?」と思っていたら、「あー、ランドンね」くらいの発音で返ってきた時も驚きました。

 

K.Tさん(ドイツ)
 ドイツの二人称はsie ですが、親しくなるとduを使います。私にはこの使い分けの呼吸が難しく「どうしてduにしてくれないの」と言われたことも。反対にちょっと気難しい知り合いにduを使ってしまい、相手が固まってしまったこともありました。ドイツ人同士ならその辺は阿吽の呼吸で切り替えられるのかもしれませんが…。

 

KOMAさん(アメリカ・イギリス)
 英語の単語はずいぶんわかってきたつもりでしたが、やはりなかなか通じない時もあります。スポーツ観戦のとき、いろいろなドリンクやお菓子の売り子が大声を出して売りに来ますが、ある時、夫が「コーヒー屋さんが来たから買ってくる」と言ったのに、ビールを持って帰ってきました。「コーヒー」を「Cold beer! 」と聞き間違えられたようです。でも嬉しそうでした。
 また、カフェで カプチーノをオーダーするとcup of tea が出てきたり、サラダをオーダーするとsoda(コーラ)が出てきたりします。

 

 

「食」の失敗も外国ならでは! 

 

みっこさん(中国)
 中国の広州に住んで間もない頃の話です。電車で香港まで買い物に行き、SOGOで神戸牛や卵、野菜など中国では手に入りにくい日本の食材をたくさん買い込み、帰りの電車で夫と「ステーキは醤油とわさびで食べよう!」などルンルンで夕食のごちそうの話をしていました。しかし中国に入るイミグレーションでまさかの全部没収!撃沈しました……。同じ中華圏でありながら、中国側では香港の食料品の持ち込みは禁止されていたのです。当時の無知な私たち……今では笑えますが、そのときは落ち込みました。

 

シナモンさん(アメリカ)
 最初の赴任のときの話なのですが、息子3歳、娘11歳を連れて日本食レストランへ。久しぶりの日本食に皆集中し、息子から目を離していたら、様子がおかしい! 目を見開き、震えている!
 夫が慌てて抱き上げると、口の中には大量の緑の物体が。それはなんと、テーブルにあったてんこ盛りのワサビでした。急いで指でワサビをかきだし、口を水ですすぎました。あまりの辛さに声もが出なかった模様。息子がしきりに、アイス、アイスとつぶやいていたので、おそらく、アイススクープで綺麗に盛られた目の前のワサビを大好きな抹茶アイスだと思ったのだと思われます……アメリカはなんでもBigなので要注意です!

 

ラースさん(香港)
 香港では、ローカルの飲食店に行くとお湯の入ったコップが出てくるのですが、それはこれから使うフォークやスプーン、お箸を入れて洗うものなのです。お湯で殺菌する、ということかと思うのですが。そうとは知らず、出されてすぐにそれを飲んでしまいました。周りのローカルの人たちの冷たい視線で、飲んではいけないものだったことを悟りました。

 

MARUKOさん(ベトナム)
 駐在初期のベトナムでは市場での買い物が主流でした。そんな中、新しくできたスーパーで、初めてパック売りの豚肉を発見!嬉しくなって、角煮用に固まり肉を購入しました。ところが帰宅してパックを開けると、裏側には豚の皮と毛がびっしり。見た目は日本の切身のようでしたが、下処理がしっかり必要でした。チクチク手に刺さる毛と格闘しながらの角煮作り。便利そうに見えても、日本と同じとは限らない……異文化を実感した出来事でした。

 

M.Sさん(アメリカ)
 ホームパーティに呼ばれ、いなり寿司を作って持って行ったら、参加者の多くがベジタリアンで、鰹だしを使ったいなり寿司は食べられないことがわかりました……。結局ほとんど自分で食べました。

 

マーライオンさん(シンガポール)
 その晩どうしても「もやし」を料理に使いたい衝動に駆られ、某百貨店地下にて7ドル(700円!)で調達。家族に金銭感覚を疑われました。帰国した今も言われる始末……。


井野実和さん(インド)
 日本の物が高過ぎて、2000円のマヨネーズや、5000円のちっちゃい料理酒を買うのに何日も悩みます。日本では残りが少なくなったら捨てていたのに、インドでは最後の一滴まで捨てられなくて、日本の物がどれだけ貴重だったのかを痛感します。

 

MARUKOさん(ベトナム)
 ベトナムからシンガポールへの旅行の最終日、日本食スーパーで珍しくごぼうを見つけ、きんぴらが食べたくなって4本購入。長い2本は半分に折って、手持ちバッグに詰めて空港へ。ところが手荷物検査で突然、機関銃を持った警備員に囲まれ、私は別室へ連行されました。訳もわからず待っていると、X線モニターに「銃のようなものが映っている」との説明。よく見たら、あのごぼう! 折ったごぼうが重なり、まるで銃のシルエット……。警備員も思わず苦笑い。食品でも、形状には要注意です。

 

 

→次ページは<ヒヤッとした話>