日本放送協会賞

お別れのトゥクトゥク

クアラルンプール日本人学校(マレーシア)
中1 秋山 詠司

 

携帯に通知が来た。

 

「5分後にトゥクトゥクが到着します。」

 

彼と残っている時間は、あと5分。

 

5分は300秒
5分は0.083時間
5分は0.003472日

 

時間はもうわずかだけど
楽しかったわ

 

「トゥクトゥクが到着しました。」
もう一度携帯が
軽く振動した

 

トゥクトゥクのエンジンの音が
だんだん
大きく
なってきた

 

そして
目の前に
青いトゥクトゥクが現れた

 

一瞬で
2年半が
経過したようだった

 

彼はトゥクトゥクに乗って
最後に
一回だけ
手を振った

 

今まで
本当に
本当に
本当に
ありがとう