日本放送協会賞

わたしの中の二人

ジュネーブ補習授業校(スイス)
小3 福壽 乃映実
 

わたしの中には 二人のわたしがいる
スイスにすんでフランス語を話すわたし
日本にすんで日本語を話すわたし
その二人の間にいるのが
スイスにすんで日本語を話すわたし
どのわたしも わたし

 

スイスの学校でのわたしは おこりっぽい
みんなすぐにケンカをしてしまう
強い言葉で気持ちをぶつけ合う

 

日本の学校でのわたしは やさしい
みんな思いやりがある
やさしい言葉でたすけ合う

 

なんでこんなにちがうのだろう

 

スイスの学校には 色々な国の人がいる
フランス、イギリス、イタリア、スペイン、
インド、モンゴル、ボスニアヘルツェゴビナ

 

みんなかみの毛の色はちがう
みんな目の色もちがう
みんなはだの色もちがう
みんなアクセントもちがう
だから 自分の気持ちをわかってほしくて
強くつたえようとするのかもしれない

 

日本の学校には 日本人しかいない
みんなかみの毛の色は同じ
みんな目の色も同じ
みんなはだの色も同じ
みんな話し方も同じ
だから 同じでいようとして
本当の気持ちを
かくそうとしているのかもしれない

 

スイスのわたしと日本のわたし
どちらもわたし

 

スイスにいると
日本のわたしが
少しきえてしまいそう
日本のわたしに 会いたくなる

 

スイスのわたしと日本のわたし
二人がいないと
わたしでなくなる
二人がいて
はじめて「わたし」になるんだから