2024年9月3日
トピックス(その他)

「私のアイデンティティは、努力する人」

この夏を熱く盛り上げてくれたパリオリンピックが閉幕しました。
アーティスティックスイミングのアメリカ代表として出場した、フィラデルフィア補習授業校に幼稚園から小学校5年生まで通われていたフィールド恵美さん。
団体で見事に「銀メダル」を獲得されました。
お母さまの直美さんにも多くのご協力いただきまして、アメリカにご帰国されて間もない恵美さんへの日本語でのインタビューが叶いました。

パリオリンピックを終えられて、いま、どのようなお気持ちですか。

団体では銀メダルをとることができて、すごく嬉しかったです。
「ありえない!」気持ちでした。
オリンピックが終わって、今は「休憩」していますが、大学がそろそろ始まるので、それが楽しみですね。
 

オリンピック中、選手村での忘れられないエピソードや楽しかったことなどがありましたら、教えてください。

選手村に着いてすぐに、アメリカチームの制服をたくさん支給してもらえたのが嬉しかったですね。
あとは、普段は出会えないようなアメリカの大スター、ケイティ・レデッキーさん(競泳)やシモーネ・バイルズさん(体操)に、普通にエレベーターとかで会って、「ハーイ!」とかいう感じになれたのは楽しかったです。
アーティスティックスイミングの日本チームの選手たちとピンを交換したり、おしゃべりしたりしたのも良い思い出です。

チームワークを保っていくために、恵美さんが心がけていらっしゃることを教えてください。


「信じること」が一番大切だと思います。
アーティスティックスイミングでは、下の選手が上の選手を持ち上げて、上の選手がジャンプして回転したりしますが、信頼関係が重要です。
上の選手は下の選手たちが「持ち上げてくれる!」と100パーセント信じる。
下の選手たちは上の選手「やってくれる!」と100パーセント信じる。
選手たちはコーチのことを100パーセント信じる。
コーチは選手たちのことを100パーセント信じる。
信じ合うことが大切で、だからこそ努力を続けられるのだと思います。
 

時には落ち込むこともあるかと思います。気持ちを上手にコントロールしていく秘訣を教えてください。


アーティスティックスイミングはひとりの競技ではなく、仲間がいます。
落ちこんだときは、チームの仲間がサポートしてくれるので、大丈夫です。
 

補習授業校に通われていた頃、現地校の勉強・日本の勉強・スイミングは、どのように成り立たせていたのでしょうか。

現地校の宿題はランチタイムに終わらせるようにしていたので、他の時間はスイミングにフォーカスして取り組めていました。
補習校の宿題は、土曜日に補習校から帰ったら済ませるようにして、漢字の勉強は毎日するようにしていました。
私にとって日本語を習うことは大切で、友達と日本語で会話できることが学習へのやる気に繋がっていたように思います。
世界水泳やオリンピックにも、補習校時代の友人や幼稚園のときの友だちが応援に来てくれて、力をもらいました。 

ご自身の「アイデンティティ」について、どのように考えられていますか。

私は、自分を、努力する人だと思います。

 

今後の展望と夢を教えてください。

これからスタンフォード大学での学生生活が始まりますが、すごく楽しみです。
自分の勉強したいことをみつけて、それがアーティスティックスイミングとは違うもう一つの夢につながればいいなあと、思っています。
2年間は、その夢のために活動して、その後はまたナショナルチームに戻って、2028年のロサンゼルスオリンピックに向けてトレーニングを頑張っていきたいですね。

 

― 有難うございました。

インタビューに答えてくださる恵美さんの笑顔、目の輝きがとても素敵でした。
今後、ますますのご活躍を、心から願っています。