お正月は私たち日本人にとって、一年で最も大きなイベントではないでしょうか。
日本では昔から、元旦には年神様(としがみさま)という新年の神様を各家庭にお迎えするとされています。
年神様は子孫繁栄や五穀豊穣に深く関わり、人々に健康や幸福を授ける神様だと言われています。
年末には大掃除をして心と場を整える。
年が明けるとお祝いし、たくさんの幸せを授けてもらうための様々な正月行事を行う。
小さい頃から慣れ親しんできた文化だなあと、今あらためて感じます。
お正月といえばおせち料理。
家族の繁栄を願う縁起物が多く、かまどの神様を休めるため作りおきできるものが中心です。
作った料理は、めでたさが重なるようにと重箱に詰めます。
今回ご紹介する3品にも意味があります。
なますは、紅白でおめでたい。
岩石卵は、黄身と白身が金と銀にたとえ、おめでたい。
そして、きんとんは黄金色に輝く財宝にたとえて、豊かな1年を願う料理です。
世界中どこにいても初日の出に手を合わせ、良き年を祈ることができる幸せ。
身近な食材で作ったおせち料理をいただき、感謝して新年を迎えます。
「カンタン・おいしい・からだにやさしい」
家庭料理研究家
柏木京子