日本と世界の架け橋となる人材を育成する中高一貫のIB認定校
英語をツールとして身につけ、
グローバルな舞台で活躍できる人材を育成
福岡県筑紫野市にあるリンデンホールスクール中高学部は、2010年に開校した共学の私立中高一貫校。2013年から「インターナショナル・バカロレア・ディプロマ・プログラム(IBDP)」を導入し、本格的なグローバル教育を実施しているのが特長だ。また、近隣の福岡県太宰府市には、系列の小学部があり、ここでも英語を中心とした教育を実施している。
運営母体である都築学園グループ全体の教育理念は、「個性の伸展による人生練磨」。生徒一人ひとりの個性を伸ばし、自信をつけて世界に送り出すことを教育目標としている。なかでもリンデンホールスクールでは、「和魂英才」という教育方針のもと、英語教育に力を入れると共に、カリキュラムの中で日本の文化や価値観について学ぶ機会を豊富に用意している。日本が伝統的に有する自然との調和や「和を大切にする心」を基盤としながら、英語をツールとして身につけ、グローバルな舞台で活躍できる人材を育成するのが、リンデンホールスクールのミッションだという。中高学部の都築明寿香校長はこう語る。

「リンデンホールスクールでは、急速に変化する国際社会で通用する人材育成を目標として、独自のグローバル教育を実践しています。中学1年~高校1年後半まで英語イマージョン教育を行いその先に英語でのIBDPのカリキュラムを提供している点は、当校の大きな強みといえるでしょう。これからグローバルに活躍する人材は、地球で起きている環境問題に目を向けて、自然と調和しながら、多様な価値観を受け入れ社会に貢献していくことが求められます。中高学部のキャンパスには10万本のバラを含む西日本最大級のイングリッシュガーデンがあり、自然との調和を肌で感じることができます。これは、学園創設者の「自然を守り共に生きる」精神を受け継ぐもので、教育方針である『和魂英才』を実践するための土台にもなっています」
英語イマージョン教育でIBディプロマのカリキュラムを提供
都築校長のコメントにもあったように、リンデンホールスクール中高学部では、国語以外のほぼすべての授業を英語でも教える「英語イマージョン教育」を採用している。また、中高一貫校である特色を活かし、独自のカリキュラムを構成している。具体的には、中学校では、一条校としての必修科目を履修し、高校1年次までに通常の公立校の高校3年生までの必修科目を修了する。そして、高校1年次からは生徒各自の将来の希望に合わせて、IB(国際バカロレア)コース、もしくはTI(Think and Inquire)コースを選び、より高度な内容の学習に進んで行く。IBコースの多くの生徒は主に海外の大学への進学を志向し、TIコースの生徒は国内の難関大学を目指すケースが多いという。

「中学校ではIBのMYP(ミドルイヤーズプログラム)のテキストを使用した授業も行われており、勉強量は多いと思います。また、特徴的な授業としては、『和魂のたねプロジェクト』という探究学習プログラムに力を入れています。昨年は英語歌舞伎、今年は太宰府をテーマに日本文化や地域の歴史を学び、探究の成果を英語で発表しています。さらに、環境問題について知り、自然を守ることが大切だと考えていることから、環境教育にも力を入れており、文部科学省認定の環境特例校として『環境(Environment Studies)』という科目を英語と日本語の両方で提供しています」
リンデンホールスクールでは、中学校・高校時代に少なくとも一度は留学を経験することを推奨しており、短期・中期・長期のさまざまな留学プログラムを提供している。アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドへの学校独自の交換留学制度や、ラウンドスクエア(世界50カ国・200校以上が加盟する国際的な教育ネットワーク)へ加盟しており、多様な留学機会が用意されている。その他、カナダやオーストラリアへの短期研修、タイやフィジーでの医療インターンやボランティア活動なども行われている。また、留学以外の国際交流活動にも力を入れており、インドの現地校との交流なども積極的に行っている。
帰国生入試・編入にも柔軟に対応し、男子寮・女子寮を併設
帰国生向けの入試制度としては、英語と日本語の両方の選択肢があり、帰国生の言語環境に合わせて受験科目を選ぶことができる。英語、数学、国語の3科目で、ここに生徒面接、保護者面接が加わる。一般入試は毎年1月・2月の2回あり、いずれも中学部入学のタイミングで実施される。また、中高一貫校であり各学年への編入も柔軟に対応している。
https://lindenhall.ed.jp/highschool/admission/
併設の男子寮と女子寮があり、保護者が海外にいる場合でも通学することができる点も同校の特長だ。週末を含む毎日朝食・夕食の2食が用意されるほか、寮監・寮母が共同生活しており、安心安全に過ごせる環境を整えている。夕食後のスタディタイムには先生がついて、勉強をサポートする体制もある。英語環境を求めて、地方から入学し、寮生活をしながら学ぶ生徒もいるという。
リンデンホールスクール中高学部の昼食は、オーガニック食材を使った給食になっている。毎朝届けられる採れたての野菜を使用して、栄養バランスを考えた給食メニューを校内カフェテリアの厨房で毎日調理しているという。


卒業生の進路については、コロナ前は海外と日本の大学への進学が半々程度だったが、現在は国内大学へ進学する生徒がやや多い傾向だという。国内大学は慶應大学、早稲田大学、MARCH、国公立私立医学部等に進学する生徒が多い。海外大学への進学実績も豊富で、インペリアルカレッジロンドン、ケンブリッジ大学(トリニティーカレッジ)、UCL、コロンビア大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校、コーネル大学、トロント大学などへの合格を手にした卒業生たちがいる。また、専属カレッジカウンセラーが海外大学の出願をサポートしてくれる。
「新しい風」を運んでくれる帰国生に期待
こうした本格的なグローバル教育を通じて、都築校長が目指すのは、「和魂英才」を実践し、世界を舞台に活躍できる人材の育成だ。最後に帰国生に期待することを聞いた。
「帰国生は、異なる文化や視点を学校にもたらし、多様性を高めてくれる存在です。積極的に物事に取り組む姿勢や高いモチベーションを持っており、学校に『新しい風』を運んでくれるところに大いに期待しています。リンデンホールスクールには、10以上の国籍の教員がおり、多様な環境の中で学ぶことができます。個性を大切にする一方で、日本の文化や礼節・マナー教育も重視しています。日本と世界の架け橋となり、社会に貢献できる『利他の心』を持った人材を育てたいと考えています」
