海外に住んでいる子どもの夏休み 日本の学校に通っていても長い夏休み。現地の学校に通っていると、更に長い……。 夏の旅行は楽しみだけれど、慣れない海外で、それ以外の時間を子どもたちとどう過ごしたらいいの?というお悩みもちらほら。 そこで、海外在住ならではの夏休みの過ごし方を、経験者の皆さんに伺ってみました。
慣れない海外生活だからこそ、今の環境を思いきり楽しむ!
Mieさん(アメリカ) お子さんたちの年齢:9歳、7歳 アメリカ中西部の家から30分ほどの距離にある湖畔のバーベキューグラウンドには、毎年お友達を誘って行って、皆でバーベキューをしていました。バーベキューはママたちの手作りで、大人はおしゃべり三昧。子供たちは目の前の湖で大はしゃぎ。スイカ割りや花火などもしました。
また、1時間ほどの距離にある州立公園もお気に入りの場所。子供たちは滝つぼで、ずぶ濡れになって遊びました。水辺は涼しく、大人たちは満面の笑みの子供たちを見ながらおしゃべりタイム。大自然の中で遊び道具はないのですが、子供たちは勝手に遊びを見つけて楽しんでいました。その日の夜はぐっすり眠ってくれるので大助かりです。
ゆうこりんさん(オランダ) お子さんたちの年齢:12歳、10歳 1月にオランダのインターナショナルスクールに入学し、初めての夏休み。「全く英語がわからないところから半年間よく頑張ったのだから、夏休みはたくさん楽しいことをして!」と担任の先生から言われたので、ならば、もう英語のことはなるべく言わず、思いきり遊ぼう!と決めました。 よく行ったのは、Amsterdamse Bosという、歩いて行ける場所にあった広大な公園です。湖で泳いだり、木の上でアスレチックをしたり、カヤックに乗ったり、広い森を自転車で走りまわったり、夏は日が長いので夜遅くまでピクニックをしたり……毎日自然の中で本当によく遊びました。
また、学校では英語ができずストレスがたまる毎日でしたが、現地の野球チームでは楽しく過ごせていたので、野球チームでのイベントにも積極的に参加しました。ヨーロッパ各地から野球好きの子どもたちが集まるサマープログラムや、近隣諸国への遠征は今も最高の思い出です。
フランスへの遠征。試合の合間にチームメイトとリラックス
次は、「やっぱりサマーキャンプ!」→ やっぱりサマーキャンプ! アメリカからは、「サマーキャンプ」という声が多く寄せられました。
トムトムさん(アメリカ) お子さんの年齢:6歳 Day Camp (通い)の Lego Summer Program へ参加しました。3日程度から週単位で参加が可能なので、割と融通が効き、通いやすかったです。 一人で自由に作ったり、グループで大きなものを作ったり、モーターを使って動くレゴを組み立てたり、バラエティに富んだレゴ尽くしのプログラムでした。 色々な種類のパーツがたっぷりあり、家では絶対作れないような物(母には得体の知れない物)を作って楽しんでいました。お迎えに行った時に作品が見られるので、私も楽しみでした。
家にはないパーツがたくさんあって大喜びでした
ウマ娘ママさん(アメリカ) お子さんの年齢:9歳 小さい頃から乗馬を習っていたので、夏休みは毎日大好きな馬に乗れる、2週間のお泊まり乗馬キャンプに参加(YMCAだったのでお安めでした)。 乗馬だけでなく、馬のシャワーや、ブラッシングなどのお世話、馬についてのレクチャーもあり、更に、水泳や手芸、ダンスなど、いろいろなアクティビティも取り混ぜて、大満足、あっという間の2週間でした。 グループリーダーは大学生以上のお姉さん、お兄さん。いろんな国の子供が集まっていましたが、馬好きという共通点があるので、すぐにみんな仲良くなりました。英語がまだ苦手なお友達も一緒に参加しましたが、とても楽しんで一回り逞しくなって帰ってきたと、親御さんも喜んでいました。山の中なので、キャビンにはときどき虫も参加してきたようですが、今となっては良い思い出だそうです。
馬のお世話も日課でした
Lady M さん(アメリカ) お子さんたちの年齢:14~18歳 現地校でバイオリンとフルートを演奏している娘たちは、中学生くらいの頃から、地元の大学で行われているミュージックキャンプに毎年参加しました。 楽器ごとのグループで少人数のレッスンを受け、レベルごとに室内楽を組みます。また全員で行われる交響曲の練習もあり、最終週には多くの演奏会を行い保護者も自由に聴きに行けます。広々とした大学の中の素敵な場所で毎日練習し、豪華なステージで演奏することができました。
練習風景 ミュージックキャンプは、大学や音楽教室で行われており、小学生から参加できるプログラムがたくさんあります。大学で行われていても、学生が教えるのではなく、プロや有名な先生がレッスンをしてくれます。 Grade 10からは、著名な音楽大学のサマープログラムにも泊まりで参加しました。高校生になると、学校以外にどんな活動をしたかが、大学受験にも関わるので、夏休み中の活動がとても大切になります。アメリカのさまざまな所から集まった学生達と切磋琢磨することができ、とても良い経験になりました。学生に限らず、大人の方が参加するプログラムもありました。 また、長女は残りの夏休みを利用し、友達と老人ホームを回り演奏をするボランティアもしました。皆さん、演奏に合わせて口ずさんだり、とても楽しそうでした。
老人ホームでのボランティア
アメリカ以外の国では、インターナショナルスクールで行われているサマープログラムに参加したという声も→
アメリカ以外の国では、インターナショナルスクールで行われているサマープログラムに参加したという声も。
やもラブさん(シンガポール) お子さんの年齢:5~6歳 通っていたインターナショナルスクールのサマーキャンプに参加していました。最終日には、保護者も参加し、皆が自分の国を表す服を着て発表会をしたことが印象に残っています。うちは浴衣で参加しましたが、いろいろな国の子たちが、チャイナドレスやサリー、自分の国の国旗が描いてあるTシャツなど、思い思いの服を着てステージに上がります。ナショナルデーのような、お祭りぽい雰囲気で楽しかったです。
ポクフーさん(香港) お子さんの年齢:4歳 通っていた幼稚園にはサマープログラムがなかったので、大きめのインターナショナルスクールで行われているサマープログラムに参加しました。通いで、工作、ダンス、水遊び、プレイグラウンド、定番のTシャツ作りなど、様々なアクティビティを盛り込んだ内容で毎日遊びまくり、帰ってきてからはぐっすり寝ていました。
Tシャツ作りはサマーキャンプのアクティビティの定番! 子どもを預かってくれるサマーキャンプは、とっても魅力的!投稿をくださったLady Mさんが、アメリカのサマーキャンプ事情について、更に詳しく教えてくれました。
「低学年の頃は、いろいろなことをやらせてくれるデイキャンプに通うことが多かったのですが、大きくなるにつれ、サッカーキャンプやサイエンスキャンプ、乗馬キャンプのように、好きなことを集中して行うキャンプやプログラムに通うようになりました。 アメリカでは、サマーキャンプの申し込みは通常、冬~春の間にすることが多く、5月には、すでに申し込みを終えている人が多いです。人気のキャンプはリピーターも多く、すぐいっぱいになってしまうことが多いので早めの申し込みがお勧めです。早期割引料金があるところも多いです。また、あまり安いキャンプは、質が悪く残念なことが多いので、よく確かめてから決めた方がいいですよ。」
今年はもういっぱいのところが多いかもしれませんが、まずは問い合わせを。来年のために、今からよいところを見つけておくのもよいかもしれませんね。
日本の学校を経験したことない子には、日本の学校への体験入学という選択肢も
みっこさん(ベトナム) お子さんの年齢:6~8歳 ベトナムのホーチミンにあるインターナショナルスクールに通う息子は、6月中旬から7月末までの夏休み期間、私の母校の小学校に毎夏3年間、体験入学をしました。日本の学校生活が初めての息子にとって、給食や掃除など、日本の小学校では当たり前の日常が、すべて貴重な体験でした。特に大縄跳びや跳び箱は未経験で、苦労したようですが、毎年最終日にはクラスメイトが寄せ書きを書いてくれて、息子も別れを惜しんでいました。いつも短期間にも関わらず、受け入れてくれて仲良くしてくれた先生とクラスメイトに感謝しています。 そのほか、駐在先から一時帰国している友人たちと集まって、遊園地や博物館巡りなども楽しみ、夏の良い思い出が作れたようです。
中国からベトナムに横移動したのですが、日本で中国駐在時代のお友達に会えるのも夏休みの楽しみの一つでした。 海外からの一時帰国中における日本の学校への体験入学については、国の制度として存在していないため、受入を行っていない自治体もあります。受入の期間や条件など、まずは一時帰国中に居住する予定である自治体の教育委員会にお問い合せください。
皆さんの夏休みが最高の思い出になりますように!
1 2 3 次へ