英語で世界を学ぶ~プノンペンのCLIL授業~ プノンペン日本人学校
2025年7月1日
特集

英語で世界を学ぶ ~プノンペンのCLIL授業~ プノンペン日本人学校

プノンペン日本人学校は、カンボジアの首都プノンペンにある、カンボジア唯一の日本人学校で、今年度で開校10周年を迎えます。児童生徒数は小学部38名、中学部13名という小規模の学校です。

縦割りの「スマイル活動」を重視し、学年を問わず仲が良いことが伝統となっています。教員は全部で16名、さらに現地の大学生の協力を得て、英会話授業やクメール語講座などを実施し、児童生徒の語学力向上に努めています。

カンボジアの首都プノンペンには多くのインターナショナルスクールがあり、日本から来られた方々はインターナショナルスクールを選ばれる傾向があります。

そうした中で日本人学校を選んでいただくためには、質の高い日本の教育を提供することに加え、英語力の強化が重要だと考えました。本校では、通常の英語授業に加え、英会話授業やアプリを活用した宿題などを通じて、英語力の向上に取り組んできました。さらに、「使える英語力」を育むため、2024年度よりCLIL(内容言語統合型学習Content and Language Integrated Learningの略称。何かのテーマや教科科目〈数学/算数、理科、社会、音楽、体育、家庭など〉を英語を通して学ぶ学習形態)授業を導入し、今年度で2年目を迎えています。

CLIL授業は、ALTと日本人教員によるチームティーチングで行い、授業はすべて英語で進められています。

 

普段の英語の授業や英会話授業で身につけた英語力を活用する絶好の機会となっていて、児童たちは積極的に英語を使って発表を行っています。

 

CLILの授業では、児童自身が考える機会を多く取り入れています。身につけた英語力を使い、自分の考えをクラス全体に発表しています。

 

また、本物の資料を活用することを重視しており、BBC News、DW News、カンボジアのローカルニュースなどを英語で視聴しながら、社会問題への理解を深めているほか、単語や文法を学びながら、教科内容の理解と英語力の向上を同時に図っています。

 

さらに、校外学習も積極的に取り入れ、教室で学んだことを実際に、プノンペンの街に出て体感できるようにしています。現地では、もちろん英語で説明を受けます。

 

各単元の最後には、自分の考えをみんなに伝え、No.1を目指すプレゼンテーション大会やスピーチコンテストを行い、英語での発表力を養っています。

 

以下は児童が作成したポスターです。学習した内容をポスターにまとめたり、交流校に手紙を書いたりすることで、ライティングの技能も高めています。
 

この3年間で、CLIL授業、英会話授業、アプリを使った宿題などを導入してきました。

今後は、身につけた英語力を活かして、プノンペンのインターナショナルスクールの児童と1対1で自然なコミュニケーションができる人材を育成します。そして、インターナショナルスクールに通わなくても英語力が伸ばせる、英語に強いプノンペン日本人学校を目指します。