1
緑の森と 青い海
ユーカリ香る メルボルン
今日もはつらつ 土曜校
友とスクラム 夢求め
ああJSCメルボルン補習校
2
鋭気養い 努力積み
苦難の壁を 乗り越える
師より友より 励まされ
未来開くぞ 心意気
ああJSCメルボルン補習校
3
見上げる空のかなたには
父母のふるさと 懐かしき
友と語らう 日本語に
学ぶ喜び 明日の糧
ああJSCメルボルン補習校
作詞・作曲 藤家管幸
編曲 芝崎富司
卒業後もずっと心に残る校歌~歌詞に込めた思い~
2011年に開校したメルボルン補習校。2017年に校歌が作られ、藤家管幸初代校長によって作詞作曲されました。藤家管幸先生は、現在本校の名誉校長です。
藤家先生は、校歌の最後を「ああJSCメルボルン補習校」という言葉で締めくくることに決め、まずはメロディーを考えました。すると自然に曲全体が形作られていったそうです。それから歌詞を推敲し完成させました。
メルボルンはグリーンシティと呼ばれるほど緑が多い街、近郊のダンデノン山から見ると市街地はまるで緑の森の中にあるかのようです。海は碧く、空が広い。雨上がりの公園にはユーカリの香りが漂います。歌詞の一番はそんなメルボルンをイメージしました。
そして、補習校に学ぶ子どもたちの努力を讃えたいという思いを込めました。二言語を習得する苦労を乗り越えた先にはすばらしい未来がある。補習校で学んだことを決して後悔することはないだろう。そのことを信じて日々頑張ってほしい、そんな思いを歌詞の二番に託しました。
本校の生徒の大部分は日本国籍を持っています。日本語の習得はそのルーツを学ぶためであり、日本に居住する祖父母とコミュニケーションを図るためでもあります。補習校で学び続ければ、日本語で意思疎通できることに喜びを感じ、モチベーションが高まり、読み書きのレベルを上げることができます。その願いからできたのが歌詞の三番でした。
曲ができ、歌詞ができると、悪戦苦闘し五線譜に音符を書きました。その譜面を藤家先生の知人で元音楽教師である芝崎冨司氏に見てもらい、伴奏と編曲を依頼。芝崎氏は「ああJSCメルボルン補習校」の部分を勇壮に表現する伴奏を作曲してくれました。
2017年12月の卒業式が校歌の初演となりました。藤家先生も芝崎氏といっしょに式に参加。芝崎氏がエレクトーンで伴奏し、小学5・6年生が歌いました。初めてにしてはよく歌えており、「ああ JSCメルボルン補習校」という最後のフレーズは思い通りの出来栄えでした。
校歌は子どもたちの心にずっと残るものです。作詞作曲者の思いが込められた校歌はそれを歌う子どもたちに学校への愛着や帰属意識を醸成させます。卒業して長い年月を経ても、当時の担任や級友の顏、校舎や周囲の風景を思い起こさせ、ノスタルジーな気持ちを感じさせるものであります。