Japanese School of Toledo 所在地:アメリカ・オハイオ州 URL:https://www.toledohoshuko.com/ 児童生徒数:小=23人 中=3人 高=1人
アメリカの交差点、住みやすい街トリド
オハイオ州トリド市は、アメリカの南北を結ぶ主要高速道路75号線と東西を結ぶ90号線の交差する地点に位置し、非常に交通の便が良く4~5時間走ればシカゴやナイアガラの滝などの観光地にも行くことができます。街はデトロイト南側に位置し自動車産業を中心とする工業が多くJeepの工場があることで有名です。その他の産業では「Glass City」とも呼ばれており、ガラス製品も広く知られています。全米でも評価の高いトリド動物園やトリド美術館もあり、交響楽団などの文化施設にも恵まれています。
近郊のフィンドレー市やボーリンググリーン市なども合わせると、周辺に日系企業が20社以上もあります。また、愛知県豊橋市と姉妹都市を提携しており、近隣のトリド大学でも日本語学科があるなど、日本人への理解が深く、非常に住みやすい街です。
「勇気あふれる手づくり学校」を目指して
本校は1990年に開校し来年2025年に創立35年目を迎えます。生徒数は当初7名からスタートし、2005年頃に100名近くまで生徒数が増えましたが、その後帯同家族の減少やCovid-19の影響もあり、現在は小学生から高校生まで27名とオハイオ補習校5校の中でもいちばん小さな学校です。 しかし小さいからこそ、生徒、教員、父母一人ひとりの顔がよく見えて、アットホームで明るく元気にあふれた学校を築けています。
先生は生徒のことを把握しやすく、生徒も気軽に発言や質問ができ、お互い理解が深められます。また、ほとんどの父母が運営役員や各実行委員会を経験し、一家族一役の全員参加型で学校運営に深く携わっています。そのため教員と父母の距離も近く、お互いの意見や要望を十分伝えることができ、良い関係を築きながら「手作り学校」を実現できています。
よき風潮と新たな一歩
昨年度末に24年間と長らく務められた校長が退任され、今年度より前教務主任が新校長となりました。新体制となり、良い風潮を継続しながらも、さらに生徒に寄り添った学校が作れるように連携していきたいと考えています。
年間行事では入学式、卒業式に加え、運動会、もちつき大会、節分、ひな祭りなど日本文化に直接触れる機会があります。独自の活動としては、従来の漢字歌大会に加え、新たに校内郵便ポスト(生徒同士や先生へお手紙を書き、生徒が郵便局員になり配達する)などを企画し、日本語を使って言葉を伝える活動も増やしています。
また本校では独立した図書室を保有しており、子どもたちが手軽に手に取って日本語の本を借りることができます。古本市を開催して古い本から寄付を得て新たな本を購入するなどの工夫も行なっています。行事は全学年参加で、小学生から中高生まで一つのことを一緒に行うため、日本の学校ではなかなか見られない光景で生徒たちにとっても良い経験となっています。
教育システムではCovid-19の際にグーグルクラスルーム(GC)を用いたオンライン授業体制を導入しました。現在は対面授業を実施していますが、授業内容や宿題の連絡、父母への伝達にGCを使用しており、授業の効率化とコミュニケーションの向上を担っています。
創立20年の節目では「みんなで築こう勇気あふれる手づくり学校」をスローガンに制定するとともに、歌手の岡村孝子さんに児童生徒からのことばを用いて校歌「勇気~courage~」を作詞作曲して頂きました。今も生徒全員で元気に斉唱して受け継いでおり、この校歌は我が校の宝です。 この先子どもたちにはいくつもの困難が待ち構えていると思いますが、そのような時にはこの「勇気」と本校での頑張った経験を活かして、高いハードルを乗り越えられるよう教員父母が一体となって応援していきたいです。
(2024年6月現在)
こどもたちから