基調講演を受けて実施されるJOES Davos NextのPART2は、基本的に小5~中学生の子どもたちを対象にしています。毎年参加してくれる子もいれば、「お兄ちゃんが参加していて羨ましかった。今年から私も」と期待に胸を膨らませて申し込みをしてくれる子もいます。
毎年、子どもたちのなかで生まれる交流からは、大人の私たちには思いつかない斬新なアイデアがあったり、また、物事の本質を突くような鋭い発言があったり。大人たちがハッとするような問いが投げかけられることも少なくありません。そのたびに、海外子女教育振興財団がJOES Davos Nextを続けてきたことの意義を感じています。
JOES Davos Next 2025の基調講演のテーマは「ウェルビーイング」、PART2では、例年のグループディスカッションに代わってトピックボードが登場しました。
JOES Davos Next「リピーター」の参加者のひとり、松原希歩(まつばらのあ)さん(愛知教育大学附属名古屋中学校2年生:当時、アメリカに5年居住)に話を聞きました。
(取材・執筆:只木良枝)
ーー今回のJOES Davos Nextに参加した理由を教えてください。
JOES Davos Nextは今回で4回目の参加です。第1回は基調講演だけ、第2回以降はPART2でディスカッションに参加していました。毎年とても楽しいので今年も参加しました。
ーー嬉しい言葉です。JOES Davos Nextの、どんなところが楽しいと感じますか?
みんなと議論できるところです。
海のテーマのときは、海のゴミをウミガメなどの生き物が食べてしまう問題などを、グループで話し合いました。私はガールスカウトの活動をやっていて、地球温暖化など環境問題にすごく興味があります。
「宇宙」のときも、宇宙ゴミについて「こうやったら少しでも改善できるんじゃない?」とグループの人たちと話し合いました。ディスカッションを通じて、グループのみんなと仲良くなることができました。
ーー今回のテーマ「ウェルビーイング」については、どう思いましたか?
私は道徳の授業が好きで、心理学にも興味があります。「ウェルビーイング」はそれと近いな、これは楽しいだろうなと思っていました。
ーー「しあわせ」について、普段考えたりすることありますか? 事前ワーク「しあわせメーター」をやってみて、どんなことを感じましたか?
学校でSDGsのことを学んでいるのですが、その中で、アフリカの子どもたちが充分な食事をとれていないとか、医療を受けられないとかの話題が出てきます。その時に、自分はどうなんだろう、私はいつも温かいご飯を食べているなとか、毎日好きなものばかりじゃないけど食べられていること自体がしあわせなんだよな、とか考えます。
「しあわせメーター」を1週間つけてみました。1日目・2日目は、ずっと楽しみにしていたスポーツデーと学校祭があって楽しかったので10点、3日目は何もしなくて退屈だったので4点にしました。でもそれは、前の日までずっと楽しいことをしていたから4になったということ。何もしないでリラックスすることも自分を楽に、気分を良くしてくれることだと気づきました。
その時の気分によって、しあわせにも色々な形があるなと感じました。
ーー基調講演はどのように視聴しましたか?
自宅の居間で、リアルタイムで配信を視聴しました。
周囲に家族がいたので、弟は「何やってんの?」とか言いながら覗き込んでいました。見終わってから「こんな話だったよ」と家族にも話しました。
馬奈木先生のスライドの中で、世界中の国のGDPとその国の平均的な幸福度(average self-reported happiness)を示したグラフが印象に残っています。各国の国旗がグラフの中にずらっと並んでいるのですが、その中から自分の住んでいた国とか、興味のあるアフリカの国がどの位置にいるのかを探して「ここにいるんだー」「こんなに低いんだ」とか思っていました。
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それと、桑原りささんがやってくださった呼吸法がよかったです。画面を見ながら一緒にやっていると、「今、私はイベントに参加しているんだな」と実感しました。
ーーPART2のトピックボードはいかがでしたか?
今年は自分で書き込んでそこにコメントをしてもらうという形になりましたよね。返事がくるのでそこからやりとりもできて、良かったと思います。
でも私は、ディスカッションのほうが好きだなと思いました。みんなの意見が実際に聞けて、「ああそういう視点もあるんだ」みたいな驚きもあるし、仲も深まります。リーダー(ファシリテーター)の方も本当に優しくて、「こんなこと聞いてもいいのかな」ということでも答えてくれたり、面白いことを言ってくれたりしました。だからやっぱり、直接話したかったかなと思っています。
ーーJOES Davos Next 2025に参加して、希歩さん自身が「何か変わったな」と感じることってありますか?
実際に「しあわせメーター」をやって、講演を聞いて、トピックボードをやってみてから、「自分がどれだけしあわせなのか」みたいなことを、以前よりもっと日頃から考えるようになりました。普段からあるものがあたりまえじゃないんだなとか。物の見方も変わったような気がします。
それと、学校でやっているSDGsとも関連していると感じることが多かったです。「こういうふうに書いたら相手に伝わりやすいかな」とか考えるようになりました。
今年は受験の年になりますが、リーチ マイケル選手のお話は絶対楽しいと思うので、JOES Davos Next 2026にも参加できたらいいなと思っています。
高校生になったらファシリテーターもやってみたいです。
【保護者より】
毎回とても楽しそうに参加しています。基調講演やディスカッションなどの内容のことも、家でよく話しています。課題があるので「どうかな」と思っていましたが、特に追われている感じでもなく、積極的に取り組んでいるようです。
英語のグループがあるので、小1から小5をアメリカで過ごした彼女にとっては、英語保持の面からもありがたいです。現在の学校では帰国子女クラスに所属しているので日常的に英語を話す環境にはいますが、日本で生活していると英語を話す機会は限られますし、やはり同世代の友達以外の、違う年齢の人たちと英語で会話する機会は貴重だと思います。
受験勉強から離れる時間も必要ですから、次回も参加させてやりたいですね。






