バリ日本語補習授業校

JAPAN JUNIOR CLUB OF BALI ／Yayasan Persahabatan Jepang Bali
所在地：インドネシア
URL：https://jjcbali.jimdofree.com
児童生徒数：幼＝15人　小＝59人　中＝17人　高＝15人

神々の島

バリ島は人口約440万人、日本から直行便で7時間半の世界有数のリゾート地です。パンデミックの影響で海外旅行へ出る人は激減しましたが、ここ数年、世界中から再び多くの観光客がバリを訪れるようになり、日本からの渡航者も年間18万人程度まで回復してきたと言われています。

バリ島の魅力は常夏のビーチリゾートだけではなく、「プラウ・デワタ（神々の島）」と呼ばれるように、宗教的な伝統と文化が島全体に息づいていることにあります。イスラム大国のインドネシアにあって、住民の約90％がヒンドゥー教徒であり、独自のバリ・ヒンドゥーを発展させてきました。島を歩くと、いたるところに寺院や祠（ほこら）があり、チャナン（お供え物）を供える人の姿を日常的に見かけます。

日本とバリと世界をつなぐ補習授業校

バリ島には外国人居住者が多いため、インターナショナルスクールが年々増えており、現在では20校を超えています。在留邦人子女の多くがこうした学校に、そのほかは現地校に通っています。

インドネシアの教育制度は日本と同じ六・三・三制であり、義務教育は中学校までの9年間です。2015年以降は政府による「12年教育プログラム」が推奨されており、高校3年間も含めた12年間の就学が目指されているが、成績によっては留年をする場合もあります。

現地校は、朝7時過ぎから始まり、半日程度で授業が終了します。就学年齢の児童が多い当地では、午前・午後の二部制を取っている公立校もあります。授業は主にインドネシア語で行われますが、地方語（バリ語）や英語の授業もあり、中には日本語の授業を行っている学校もあります。

なお、インターナショナルスクールによっては、帰国して日本の大学へ進学する際に必要な資格が取れない場合があるため、将来の進学も考慮した上で、慎重に学校を選ぶ必要があります。

本校は1990年に児童生徒8人で開校、今年で35年目を迎えます。

現在は幼稚部・小学部・中学部を合わせて100人程度の所帯となりました。帰国予定のある子どものほか、国際結婚家庭の子どもの比重が高く、そのような子どもたちに日本語と日本文化を学ぶ場を提供していることも本校の特徴です。

小学部・中学部では国語を必須教科（小学部週2日、中学部週1日）としたうえ、小学部では算数を選択教科、中学部では数学・社会を選択教科として設置しています。いずれの教科でも、日本の教科書を使用し、学習指導要領に沿った授業を展開しています。幼稚部では土曜日に2時間半、日本語による保育を行い、日本の文化・習慣を学ぶとともに心身の発達を促すべく、リズム体操を行っています。また、早期から日本語の環境に触れる場が必要と考え、1・2歳児対象のプレイグループも設けています。さらに日本の大学への留学希望者が増加したことを受けて、日本の大学受験を視野に入れた高校クラスを8年前から設置しました。

行事は日本文化に触れる絶好の機会であり、日本人会、保護者会と講師が協力して実施。幼稚部では端午の節句・七夕・スイカ割り・運動会・クリスマス・節分、小中学部では遠足・運動会などを行っていて、いずれも子どもたちが大変楽しみにしています。日本人会主催の盆踊りには地元の方々や他の国々の方々も多く訪れ、地域交流・国際交流の場にもなっています。また本校が通常行っていない学習活動については、特別教室として、現在は書道教室・太鼓クラブ・柔道部を設置しています。

本校では教育理念として「世界の架け橋となる、国際的視野を持った人間の育成」を掲げています。多民族国家であるインドネシアでは、異なる文化や宗教を互いに尊重することを教えていますが、このような自他の尊重、敬愛の精神は、当地に暮らす日本にルーツがある子どもたちにも、広くは全人類にも通じる大切な心であると考えおります。

（2025年5月現在）