ハンブルグ日本人学校

Japanische-Schule in Hamburg e.V.
所在地：ドイツ
URL：https://homepage.hamburg.de/jshh/
児童生徒数：幼＝17人　小＝43人　中＝12人

美しいハンブルク

ハンブルク市の正式名称は「自由ハンザ同盟ハンブルク（The Free and Hanseatic City of Hamburg））といいます。中世の自治意識を強く持ち、都市そのもので1つの州をなしています。ハンブルク市は北ドイツのエルベ河畔にあり、ベルリンに次ぐ人口を擁するドイツ最大の港湾・貿易都市でもあります。市の中心部には「ハンブルクの至宝」といわれるアルスター湖があり、エルベ川との間で無数の運河が縦横に結んでいます。水面に映る造形美の美しい倉庫群の姿は、ハンブルクの栄光を物語り、世界遺産にも指定されています。

また、市内には森や公園が多く、緑鮮やかな幹の太い木々が目を引き、さらに夏が近づく新緑の季節では、色とりどりの花々が咲き誇ります。落ち着いた色合いの建物を鮮やかな葉ときれいな花が彩る美しい街並みは、街のどこを歩いても絵になる風景の連続です。

国際感覚を磨く学び

ドイツでは「子どもは国の宝物」として手厚い支援と教育が行われています。ハンブルグ日本人学校は、そんな気風の中で日本の教育課程を学ぶ学校として、1981年に創立され、20世紀末には約270名が学んでいました。児童生徒数増加に伴い、郊外のシュレスヴッヒ・ホルシュタイン州ハルステンベックに移転し、現在に至ります。校舎は駅からほど近い閑静な住宅街の片隅に建ち、芝生が敷き詰められた運動場やリンゴが収穫できる果樹園、ステージのある体育館と、恵まれた環境の中で教育活動を行っています。

学校の特色として、現地の方と触れ合う授業を意識して行っています。小学部生活科の授業では、ハルステンベックのまち探検に出かけますが、お店の方はとても親切にお話してくださります。社会科ではハンブルクの上下水道や近くの消防署、ごみ処理場などの現地施設見学も受け入れてくださり、地域との関係は大変良好です。

さらに、日本の教育内容に加えて、幼稚園から中学校まで英会話の授業を設けたり、ドイツ語の学習を行ったりして外国語活動に力を入れています。行事では、日本でも行う運動会や文化祭的行事（モインフェスティバル）や、ジャパンフェスタで太鼓演奏や日本の歌を現地の方に披露します。日本の七夕、餅つきやひな祭りの集会だけでなく、聖ニコラウスのプレゼント配付や仮装して一日を過ごすファッシングというドイツの行事なども行っています。

本校では、一昨年から5年計画で、文部科学省の「在外教育施設重点支援プラン」事業　研究提携校として国際理解教育を推進しています。今年度は海外子女教育振興財団の支援を受け、学習プログラムをつくりました。研究主題を「異文化の中で国際感覚を磨く児童生徒の育成～人とのつながりを大切にした探究学習を通して～」とし、人と関わることを通して学び、学んだことを人に伝えるアウトプットに視点をおいています。

小学3年生「ネイチャーガイド、クルプンダー湖をたくさんの人に伝えよう」の学習では学校近くの湖周辺に何回も足を運び、鳥獣や樹木だけでなくドイツ人のNABU（自然保護団体）の方に自然のサイクルや環境保全を教えていただきました。ブナ林が美しいので日本の白神山地のツアーガイドの方にもONLINEで植生を伺ったりして学びを深め、最後には保護者やドイツ人の方を呼んで、子どもたちが学んだことを披露するガイドツアーを行いました。

小学部4年生「お茶の魅力を伝えよう」では、ハンブルク民俗学博物館でドイツ人に劇とドイツ語でお茶の魅力を発表しました。自分たちの思いを伝えようとみんなで練習しプレゼンをつくりドイツ語での表現も考えました。現地の日本人や企業の方からの支援も受け、博物館の協力も得て多くのドイツ人に伝えられたことは、子どもたちに大きな自信をもたせることができました。