JOES Davos Next 2024開催中!
2025年1月14日
Davos Next

JOES Davos Next 2024開催中!

山崎直子さんの基調講演 オンデマンド配信開始

JOES Davos Next 2024の基調講演の配信がはじまりました。

講師は宇宙飛行士の山崎直子さん。「宇宙から学ぶ地球の問題」がテーマです。昨年までとはやり方を変え、今年はあらかじめ録画した基調講演動画をオンデマンドで配信します。

日本語版と英語吹替版が用意され、どちらにもフリガナ付きの日本語テロップがついています。

JOES Davos Nextのディスカッションイベントは小学校5年生から中学生を対象としていますが、基調講演は、小さな子どもから大人まですべての人を対象にしています。そして日本語と英語のどちらでも、自分の得意なほうの言語で気軽に視聴してほしいという、JOESの願いがこめられています。

さらに来年2月には、ライブで山崎さんが登場するQ&Aの時間が予定されています。このQ&Aも、リアルタイムで視聴できなくても大丈夫なようにオンデマンド配信を予定しています。

講演に先立って行われたインタビューで「もし子ども時代にJOES Davos Nextが開催されていたら、きっと私も参加したいと思ったはず」と語っていた山崎さん。爽やかな笑顔で画面に登場して、わかりやすく優しい口調で世界中の視聴者に語り掛けました。

(取材・執筆:只木良枝)

動画は、まるで宇宙からの講演のよう

「宇宙船地球号」に乗っている私たち

動画は「宇宙から地球を観測」「宇宙デブリ」「国際協力」の3本。それぞれ20分程度です。

テーマ1の動画「宇宙から地球を観測」の画面に登場した山崎さんは、世界各地から視聴している子どもたちや大人に向けて、「皆さんは日頃それぞれの地域や国で、世界のこと、日本のことをいろいろ考えていると思います。今回は一緒に宇宙のこと、そして地球のことを考えていきましょう」と挨拶。

青いジャケットの胸元には、エンブレムの上半分が見えています。山崎さんが参加した2010年4月の国際宇宙ステーション(ISS)の組立てフライト(STS-131)のミッションの記念エンブレムのようです。

 

スライドを画面共有した山崎さんは、国際宇宙ステーション等で撮影された写真を次々に見せてくれました。

青い空と白い雲が印象的な昼の地球、電気の明かりでくっきりと陸地の形が見える夜の地球。巨大な台風の目、紅葉する山の木々、白い冠をかぶった富士山……。美しい写真だけではなく、森林伐採による環境破壊も、宇宙からの写真にくっきりと映っていました。

続いて話題は、宇宙から地球を観測することの重要性に移りました。人工衛星やISSから地球を観測する「目」を持ち、それをもとに診断することで、たくさんのことがわかってきたのだと、山崎さんは言います。人工衛星というと私たちは天気予報を想像しますが、それだけでなく二酸化炭素の量のモニタリングなど、地球の環境問題を解決するための、様々な調査が進められているそうです。 

「宇宙から地球を観測することで、より地球のことがわかるんです」という言葉が印象的でした。

終盤で、「宇宙船地球号」という言葉を紹介した山崎さんは、宇宙の中に船のように浮かんでいる地球のかけがえのなさに触れました。そして、その宇宙船の中にいる私たち人類が、水も空気も分け合って大切にしていかなくてはいけない、と訴えています。

 

「宇宙デブリ」と「国際協力」その答えは?

テーマ2と3の動画についても、ほんの少しご紹介しておきましょう。

 

テーマ2の動画は「宇宙デブリ」です。

スペースデブリ、あるいは宇宙ゴミとも言われる「宇宙デブリ」は、1cm未満の小さなものを合わせると、現在地球の周りを1億個以上も飛んでいるそうです。驚くべき数字です。猛スピードで飛んでいる宇宙デブリが、ISSやスペースシャトルに衝突して被害が出たこともあったそうです。

その危険な宇宙デブリ対策として、今どのようなことが検討されているでしょうか? 宇宙デブリを掃除する技術開発、それはもちろん必要ですが、そのほかに私たちにできることはないのでしょうか?

 

テーマ3の動画は「国際協力」です。

山崎さんは、まず、ISSでの生活の様子を詳しく紹介しました。ISSは現在、世界の15カ国が協力して運用されています。ISSの乗組員だけでなく、地上の管制官やエンジニア、研究者、そして文系の人達を含めて、様々な国や分野の人が、ISSにかかわっているそうです。

次に、これからの宇宙開発の話題になりました。現在進んでいる月の基地の計画には、ISSよりももっともっとたくさんの国が参加しているのだそうです。 驚きのその数は? そしてまだ人類が到達していない火星に立てられることになるかもしれない「地球の旗」って、どんなものだと思いますか?

 

答えのヒントは、山崎さんの講演の中にあります。ぜひ、探してみてくださいね。

 

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

基調講演視聴の申し込みは、今からでもまだ間に合います。
下記から参加登録して、ぜひ山崎さんのお話を聞いてみてくださいね。 
参加者は、専用サイトから山崎直子さんへの質問を送ることもできます。(質問受付期限:2025年1月19日まで)
 
JOESマイポータル
JOESマイポータルにログイン(もしくは、新規登録)後、トップページの一番下にある「セミナー申し込み/アンケート回答」の「JOES Davos Next」というボタンをクリックすると、申込画面が出てきます。
お申込みが完了すると、JOESからメールが届きます。
 
【視聴申込期限:2025年1月26日まで、視聴期限:2025年3月31日まで】

 

 

山崎直子さんインタビュー Wonder(未知)がfullでWonderful ! 

https://joes-magazine.com/articles/1337

山崎さんの子ども時代のこと、宇宙を志した理由、Davos Nextに寄せる想いなどをお聞きしました。「アメリカ在住中は、子どもを補習校に送迎していた」という、海外子女の保護者目線からのお話も。

 

JAXAの人に聞いてみた 日本の宇宙開発

PDFはこちらをクリック

(JOESマガジンの前身、月刊『海外子女教育』バックナンバーより)

 

宇宙航空研究開発機構(JAXA)のご協力を得て、ロケット、探査機、人工衛星、航空機など、JAXAが手掛ける日本の宇宙研究と開発についてまとめた2020年の特集です。JAXAで働いている元海外子女の4名の方からの熱いメッセージは必読です。