Metro Edmonton Japanese Community School 所在地:カナダ アルバータ州 URL:https://sites.google.com/site/mejcs8/ 児童生徒数:幼=20人 小=56人 中=21人
自然豊かな州都エドモントン
エドモントンは、カナダ・アルバータ州の州都で、北アメリカで最も北に位置する人口約110万人の都市です。夏は、広がる青空と緑豊かな景色に囲まれ、夜がわずか5時間しか続かない爽やかで過ごしやすい季節です。冬になると、広がる青空の下、ダイヤモンドダストが輝く銀世界が広がり、日照時間はわずか7時間、気温がマイナス30℃を下回ることも珍しくない寒さが訪れます。季節ごとに全く違う表情を見せ、夜にはオーロラが見える魅力的な都市です。
エドモントンは「フェスティバルシティ」として知られ、年間を通じて多彩な祭りやイベントが開催される活気ある街です。そして、バスや電車を待っている時やレジに並んでいる時でも、知らない人同士が気軽に挨拶を交わし、ちょっとした会話を楽しむなど、フレンドリーで温かい雰囲気が特徴です。
継承語としての日本語教育と国語教育としての日本語教育の調和を図ることを目指して
エドモントン補習授業校(英語名 Metro Edmonton Japanese Community School)は、現地の日本人移民や永住者を中心に1977年に設立されました。開校当時の児童生徒数は30人、教師は4人という小規模からのスタートでしたが、地域の日本人コミュニティに支えられ、着実に成長してきました。パンデミックの影響により一時的に生徒数が減少しましたが、現在では約100人の児童生徒と14人の教師が一丸となって学びを続けています。授業は毎週金曜日の夕方5時から夜9時まで、市内の公立高校を借りて行われており、国語の授業を中心とした補習教育を展開しています。
また、教室での学びだけでなく、年間を通じて様々な行事を取り入れ、教室を離れた日本語・日本文化教育にも力を入れています。入学式や始業式に始まり、1学期には授業参観、書道の外部講師による習字教室、EJCA(エドモントン日本文化協会)のフィールドでのピクニック運動会が開催されます。夏休みには保護者と教師が中心となってサマーキャンプが行われます。2学期には、市内の劇場を貸し切っての学芸会があり、幼稚園から中学校3年生までの生徒がクラスごとに劇を披露します。3学期には中学生による弁論大会が行われ、卒業式と修了式で1年間の学びが締めくくられます。
本校では少人数クラスを基本とし、年中組や1年生、2年生のクラスはそれぞれ二つに分かれており、より細やかな指導ができる環境が整っています。また、補習校を卒業した高校生や大学生、さらに日本からのアルバータ大学留学生がボランティアのティーチングアシスタント(TA)として、生徒の学習をサポートしています。これにより、生徒たちは教師だけでなく、TAたちとの触れ合いを通じて、楽しく充実した学びを得ています。
授業は各担任がプロジェクターやパソコンを活用し、スライドショーや写真、動画などを用いた視聴覚サポートによって効果的に行われています。「漢字の達人」と呼ばれる独自の取り組みや、図書の時間、休み時間を挟みながら、工夫を凝らした授業が展開されています。
エドモントン補習授業校は、英語名でも示されている通り(Metro Edmonton Japanese Community School)、日本人や日系人コミュニティの重要な部分を担っています。保護者の方々は、授業中に校内で他の保護者と交流したり、行事やイベントのお手伝いをしたりと、学校との密接な関わりを持っています。生徒たちだけでなく、保護者も校内で和気あいあいと過ごす様子が見られ、心温まる雰囲気が広がっています。
エドモントン補習授業校の運営団体である「役員会」は、保護者の皆様から選ばれたメンバーで構成され、学校運営に親の視点を取り入れています。この役員会、保護者の皆様(後援会)、そして教師会が三位一体となり、子どもたちの成長を支えています。この学び舎で新しい世代が学び、成長し、未来へと大きく羽ばたいていく姿は、コミュニティの強い絆と、関わる皆様の情熱とサポートがあってこそ実現できるものです。これからも、この学校がエドモントンの日本人や日系人の皆様にとって、そしてこれから関わる方々にとっても、心の支えとなり、地域の未来を切り開いていく場であり続けることを心より願っています。
(2024年10月現在)
こどもたちから