シドニー日本人国際学校は、茨城県つくば市立並木小学校と「同じ星空を一緒に見る」授業を、9月3日(新月)から18日(満月)まで行い、交流会を行いました。並木小学校は、シドニー日本人国際学校で理科を担当している鈴木はるみ先生が赴任前に勤務していた学校です。三日月の向きが日本とオーストラリアとでは逆であることから、探究的な学びの一環として授業づくりが企画されました。
シドニーと日本の時差は1時間(日本の方が遅い)です。なお、地球から見える月は太陽の光が当たっている部分で、月は地球を軸に公転しているため、日によって見え方が変わります。新月とは、地球から太陽の光の反射がまったく見えない状態、満月は最も見える状態の月を指しますが、新月や満月になる瞬間は世界中同時に起こります。
観察は学年問わず参加可能でしたが、並木小学校の子どもたちとオンラインで連携したのは6年生と7年生。三日月(太陽の光の反射が少し見える状態)から満月になるまでを児童生徒は各家庭で観察して、「月の見え方は、シドニーと日本とでは逆になる」など、多くの発見のあった交流になりました。経過を報告しあったほか、「同じ月なのに見え方が違う理由を調べてみてはどうか」「満月からかける時も逆の向きが欠けるのか」「南半球では星座の見え方も逆か」などの提案や質問がありました。出された質問等に関しては、第2回の交流会で発表し合い、和やかな中に知的な刺激のあるひとときとなりました。
交流後は、次のような感想が聞かれました。
・交流で観察結果を報告するので、月を毎日見ましたが、毎日見ている月がいつも同じではないことが面白かったです。また、学校のことをお互いに質問して答えるために、自分の学校のことをまとめて発表できて楽しかったです。
・まず、楽しかったです。またいつかやってみたいと思います。毎日の月の観察は大変だったけど、並木小の人と一緒に学び、質問しあうのが楽しかったです。
・私は3年生が始まる前にオーストラリアに引っ越したので、久しぶりに日本の学校の様子(流行っている事、給食のこと、人気のアニメなど)を知ることができてよかったです。
・日本とオーストラリアは、位置が違うから、季節以外にも違うことがあるのか知りたいと思っていたから、とても楽しみにして並木小と一緒に月の観察を始めました。月の観察の様子を見比べて驚きました。月の欠ける位置が違った! いつも見ている月なのに、そんなことに気付いていなかったのです。しかも、日本とオーストラリアで向きが逆でした。交流を通して、日本とオーストラリアの大きな違いに気付くことができました。また、他の学校や他の単元でも日本と交流してみたいです。
・日本の人とオンラインで交流したことで、日本の月の位置や形がオーストラリアと反対だという事が良くわかりました。日本の人と交流すると日本とオーストラリアで何が同じで何が違うかが比べられて良いと思いました。お互いの国のことをよく知ることができて良いと思います。
・日本にいる時には、月の欠け方なんて気にしていなかったので、並木小との交流で日本の月について知ることができてよかったです。
・同じものを勉強している人と交流できてよかったです。この観察をしたから、月のことをいっぱい知ることができました。
・日本は、給食があり下校後にすぐ遊べるのがいいなと思いました。私の日本の学校には外国の友達はいなかったから並木小はいいなと思いました。もっと、色々質問したいです。
・オーストラリアと日本の月の見え方が違うこともわかりました。同じ月を見ていても北半球と南半球では違い、月の方位が違うことを知りました。オンラインでの交流では、日本で見える月とオーストラリアで見える月を比べたり、変わり方を見せ合ったりしました。お互いの学校紹介ができたり質問しあったりするもの楽しかったです。