イギリス生活がもたらす学びと徹底した少人数制が魅力
イギリスの地にありながら日本の高等学校卒業と同等の資格を取得できる
イギリス、ロンドン北西部のバッキンガムシャー州に位置する帝京ロンドン学園は、1989年に帝京グループ初の海外校として開校した。イギリスにいながら日本の高等学校卒業と同等の資格を取得できるというユニークな学びの場であり、「常に努力を怠らず、豊かな人間性と他者を思いやる心を養い、国際的視野を持つ人材を育成する」という建学の精神のもと、日本人の子どもたちを対象に、日本の学習指導要領に則った教育を展開している。
ヒースロー空港から車で約20分、ロンドン市内から最寄り駅まで電車で約20分という利便性の高い場所にあり、スクールバスも運行。緑豊かなキャンパスには、歴史的な建物であるマナーハウスをはじめ、3面のテニスコート、天然芝のサッカー場、年間を通じて利用できる室内温水プールなど充実した施設が整った伸び伸びと学べる環境が魅力だ。
「学園周辺はグリーンベルト(環境保護地区)に指定されており、自然との共生を感じながら学ぶことができます。近くの森は、映画『ハリー・ポッター』シリーズのロケ地の一つでもあり、ハグリッドの小屋のセットが建てられた場所としても知られています。シカやリスが訪れることもあるこの豊かな自然環境のなかで、生徒たちは知性と感性を磨いています」
そう語るのは、ネルソン文子校長。帝京ロンドン学園では、生徒同士が互いに尊重し合いながら、広い視野・豊かな感性・柔軟な思考力を育むことを目指し、学びを通じた自立と成長を大切にしているという。
一人ひとりの個性を大切にする少人数制教育と、自立を促す寮生活
帝京ロンドン学園の教育の特長は、徹底した少人数制であること。生徒一人ひとりの個性を尊重し、その可能性を最大限に伸ばすため、教員たちは日々熱意をもって生徒たちに向き合っている。また、寮生活をしている生徒も多くいるため、そのなかで自立心と協調性を養っているのも特長だ。
「生徒と教員の距離が近く、話しやすい環境です。学校行事はもちろん、校則や食堂のメニューなどに関するさまざまな課題や要望を生徒と教員で検討し、つくり上げていくことができます。また、本学園では、多くの生徒たちが寮生として生活を送っています。自立心と協調性を養うことを教育目標とし、教員や寮のスタッフが連携しながら、日々きめ細かく生徒たちの指導やサポートを行っています」
本物に出会う感動! 世界とつながる課外活動
Seeing is believing. —— 百聞は一見にしかず。本物に触れることで視野が広がり、学びが主体的になる。帝京ロンドン学園では、ロンドン郊外という恵まれた立地を活かし、イギリスやヨーロッパの生活・歴史・文化に直接触れる機会を数多く提供。感受性豊かな高校生の時期に多くの新しい出会いを経験することで、考えを深め、将来の可能性を広げていく。
「授業では、すべての教科において英国社会・文化、美術、ボランティアなどのイギリスならではの学びを展開しています。例えば水曜日の午後の『T-CAS』という授業では、IBワールドスクールの課程に則り、グローバルスタディーズコースの生徒が「創造性、活動、奉仕」を体験し、地域の老人施設でのボランティアやイギリスならではのチャリティーイベント、校外でゴルフやアフターヌーンティーなどのイギリス体験を生徒主体で企画し行います。目的に応じて教室を飛び出し、国会議事堂や歴史的建造物、英文学ゆかりの地、美術館・博物館を訪問。現地の文化や伝統を肌で感じる体験が、生徒の学びをより深いものにするはずです」
季節ごとのイギリスの行事を体験し、文化を実際に感じながら学ぶ機会も豊富だ。遠足ではイギリス各地へ足を運び、スポーツ観戦ではテニスの4大国際大会の一つウィンブルドン選手権やラグビー、クリケットなどのイギリス発祥のスポーツを観戦する。また、職場体験や本場のミュージカル鑑賞など、イギリスで生活する利点を最大限に活かしたプログラムが揃っている。こうした学びを通じて、英国の文化や習慣への理解を深めることで、ホームステイや現地の人々との交流時にも、より豊かなコミュニケーションが可能となる。

さらに、前期と後期にそれぞれ5日間程度の研修旅行があり、ヨーロッパ各地へ赴く機会もある。年度によって出かける場所は異なり、訪問地について事前学習をした後、実際にその国々を訪れ、生活や歴史、文化に直接触れ、ヨーロッパ各国の関係性や平和についての学びを深める。イギリスとは異なる社会の状況や情勢を学ぶことによって、生徒たちは更なる国際的な視野を身に付け、より一層興味を持って世界情勢について探究するようになる。

イギリス暮らしを生かした独自の英語環境
帝京ロンドン学園の英語教育では、「学習」「実践」「確認」が三位一体となる「帝京ロンドン・トライアングル・メソッド」を採用している。英語を習得するベストな方法は、実際に使うこと。そこで、英語科の授業はできる限り実用性を重視し、日常生活のあらゆる場面で英語を活用できる機会を設けている。
「学習」では、レベル別の少人数クラスで、一人ひとりに合わせた授業を展開。特に日本人が苦手としがちなSpeaking と Writing に重点を置くことに加え、プレゼンテーションやディベートを通して、論理的に考え、表現する力も養っていく。
「本学の生徒の英語力については、入学から卒業までの間でかなりの成長が見られます。具体的には2024年度卒業生で見ると、入学時や転編入学時の最上位級が英検準2級で、3級を持っていない生徒もいましたが、卒業時には、ほぼ全ての生徒が英検2級を取得し、英検準1級、IELTSで6.0のスコアを取得した生徒が全体の3割近くにもなりました」
「実践」では、提携校との交流や職場体験、地域イベントへの参加など、教室を超えて英語を使う機会を豊富に提供。特に現地校と交流する『Japanese Day』で、現地校の生徒に日本文化を英語で伝える力を養っている。発表テーマは 言語・生活様式・文化・歴史など多岐にわたり、スピーチコンテストやデモンストレーションを交えた茶道・書道・折り紙・日本料理の紹介も行う。こうした経験を通じて、「伝わる英語」の使い方を試行錯誤しながら習得し、実践的な英語力を高めていく。
「ホームステイや現地校との交流、課外活動、買い物や週末の外出など、日常のあらゆる場面で英語を使う環境が整っています。授業で学んだフレーズを実際に試し、新たな表現を発見するたびに、英語が『自分の言葉』へと変わっていくはずです」

「確認」では、定期試験とは別に各種外部試験を活用し、自身の英語力を客観的に把握。特に英検の取得を目標に掲げ、学園を試験会場とすることで、2級までは全員が受験しやすい環境を整えている。準1級・1級の希望者はロンドンの会場で受験可能で、在学中に1級を取得する生徒も輩出している。近年、大学入試において英語外部試験の活用が進むなか、英検は進学や将来の選択肢を広げる重要な資格となっている。そのため、生徒と教員が一丸となり、実践的な英語力向上に取り組んでいる。
3つのコースと「IB(国際バカロレア)ディプロマプログラム」
帝京ロンドン学園では、生徒一人ひとりの将来像に合わせた3つのコースを展開している。それぞれのコースで専門性を深めながら、国際的な視野を養う環境が整っている。
「グローバルスタディーズコース」は、英語の授業時間や現地交流の機会が最も多いコースだ。一定の基準を満たした生徒は、1年生の1月から「IB(国際バカロレア)ディプロマプログラム」 を選択できる。2年生以降は、希望する進路に応じて文系・理系を選択し、学びをさらに深化。このコースの特徴としては、IBのCAS活動(自主的に計画・実施する課外活動)や英語資格対策授業を取り入れ、探究型の学びを強化している。
「IBディプロマプログラム」 では、英語と数学の2科目を英語で、その他の科目を母語である日本語で学ぶことで、深い理解と英語で学ぶ力を同時に養成。少人数制ながら、多様な科目選択が可能で、海外大学への進学を視野に入れた学びを実現している。
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「アートコース」では、午前中は他コースの生徒と共に一般科目を履修し、午後は International School of Creative Arts(ISCA)の講師による英語でのアート授業を週2回受講する。残りの3回は、多様なアート分野に触れられるカリキュラムを用意し、学期に1回、イギリス本場のアートを鑑賞する機会も設けている。
「サッカーコース」では、午前中は他コースの生徒と共に一般科目を履修し、午後は提携する現地のサッカーチームでのトレーニングに参加。シーズン中はこのチームが出場しているリーグの試合に出場することができる。このチームには4つのカテゴリーがあり、それぞれがリーグに所属。最上位のカテゴリーは、セミプロリーグであり、努力と実力次第で可能性は広がる。さらに、シーズンオフには、イギリスの指導者ライセンス取得プログラムや指導実践授業を受講。将来的に指導者としてのキャリアを視野に入れることも可能だ。
帰国生に合わせた「英語利用入試」を実施
帝京ロンドン学園では、帰国生の受け入れを積極的に行なっている。帰国生向けの入試としては、「英国(海外)入試」と「転・編入試」がある。「英国(海外)入試」を受験するには、「保護者が海外に赴任している、または入学時赴任する」ことが条件。また、「転・編入試」を受験するには、在籍校のカリキュラムを事前に確認してからの出願となる。そのほか「推薦入試」「日本入試」があり、「推薦入試」についても出願条件があるので、興味がある場合はホームページなどで確認するとよいだろう。
「英国(海外)入試」「推薦入試」「転・編入試」はオンラインで行い、日本語での生徒・保護者面接と、英語による生徒のインタビューを実施する。一方、「日本入試」 では東京会場にて国語・数学・英語の3教科試験と面接(生徒・保護者)を実施する。
「帰国生には、海外で培った語学力や多文化共生のマインドを生かし、クラスや学校のリーダーとして活躍してほしいと考えています。イギリスでの生活を通じて、さらに国際的な視野を広げてもらいたいですね。学園には、10以上の都道府県出身の生徒・教員や、世界5都市の日本人学校、インターナショナルスクール、現地校出身の生徒など、多様なバックグラウンドを持つ仲間が集まっています。生徒の約半数がロンドン駐在のご子弟で、残りは諸外国から、または英国文化を学ぶために日本から来て寮生活をする生徒です。卒業生の8割以上が日本の4年制大学へ進学し、毎年数名が海外の大学へ進学しています」
>>入学案内|帝京ロンドン学園
https://teikyo-london-uk.teikyo.jp/admissions/
>>進学状況|帝京ロンドン学園
https://teikyo-london-uk.teikyo.jp/careers/record/