ヨハネスブルグ日本人学校
2024年7月7日
海外校シリーズ

ヨハネスブルグ日本人学校

南アフリカ
The Japanese School of Johannesburg 
所在地:南アフリカ共和国  
URL:https://www.jsj.org.za/ 
児童生徒数:小=17人 中=4人

アフリカ大陸最大都市、ヨハネスブルグ

ヨハネスブルグはアフリカ大陸で最大の経済都市であり、金融業をはじめ商業や観光業などが盛んなため、国内外からたくさんの人が集まり都市形成をしています。

大自然でのサファリ体験
大自然でのサファリ体験   

ヨハネスブルグ日本人学校は、南アフリカ北東部の標高が約1,700メートルの高地に位置し、比較的乾燥した気候であるにもかかわらず、600万本に及ぶ樹木が植えられた「世界最大の美しい人工林をもつ都市」です。  また、夏は真っ青な空に太陽が輝き、早朝と午後には時折激しい雷雨が発生し、「世界一雷の多い街」とも言われています。 もともとヨハネスブルグ自体が金鉱山でできた都市であり、一世紀以上にわたって世界最大の金生産国であったことは有名です。

ヨハネスブルグの中心市街地
ヨハネスブルグの中心市街地 

学校の概要、特徴のあるカリキュラム 

1966年に開校し、58周年を迎えます。約100校ある日本人学校のなかでも長い歴史があり、運営主体は南ア日本人会が行っています。南アフリカ共和国政府から認可され、南アフリカの独立学校協会の一員であり、現地の私立学校と同等の扱いを受けています。 ヨハネスバーグ植物園と隣接し、動物園やエマレンシアダムも間近であり、自然豊かな環境に恵まれています。現在、21人の児童生徒が元気に学校生活を送っています。

学習発表会の様子「小学部2年 国語」
学習発表会の様子「小学部2年 国語」 

 本校の特色として、大きく三つ挙げられます。  

 

一つ目は、体育科及び芸術系の教科を除き全学年で教科担任制を実施し、専門性の高い授業を実践していること。   

 

二つ目は英会話の授業(EC)を全学年で週4時間実施していることです。学校独自に日本でのJETプラグラム経験のある講師を採用しています。本校独自のカリキュラムに基づいた授業をオールイングリッシュで行っており、2月には日頃身につけた英会話力を発表する「EC発表会」を実施しています。始業式や終業式では学期のふり返りや抱負などをつづった作文を日本語と英語の両方で発表しており、英語によるコミュニケーション力を身に付けることができます。  

EC発表会の様子「中学部 英語」
EC発表会の様子「中学部 英語」   

三つ目は、国際交流の時間を設定していることです。国際交流は年に6回、「日本の文化を現地の方々に知ってもらうこと」「現地の文化をもっと深く知ること」を目的に、現地の幼稚園や公立・私立の小学校、孤児院、養護老人施設、さらにJICA海外協力隊の方々と交流しています。現地の学校や施設に出向く際は、全て英語を用いて、歌を歌ったり日本の文化を伝えたり現地の子供たちと遊んだりしています。また、逆に現地の子供たちが本校へ来校し交流する場合もあります。国際交流を通して、子供たちの南アフリカ共和国に対する興味・関心が高まり、感動と共に国際性が大きく育つ原動力となっています。    

グリーンサイドプライマリースクールとの交流「中学部合同 英語科」
グリーンサイドプライマリースクールとの交流「中学部合同 英語科」
JICA海外協力隊の方々との交流「全校児童・生徒」
JICA海外協力隊の方々との交流「全校児童・生徒」

 

安全面の設備充実と対策強化

その一方で、殺人事件やカージャックを含む強盗などの犯罪が多発し、治安の悪さが問題となっています。防犯対策として、広い学校の外周には、電気柵を張り巡らされています。  

また、発電所の故障などによって十分な電力が供給されず、計画停電が度々行われています。この状況に対応するために、太陽光発電システムを備え、停電時も安定して電力が得られる設備を有しました。 

さらに、日本人学校の子供たちが危機管理意識を高め、南アフリカでの生活に対応できるよう、バスジャックや侵入を想定した不審者対応訓練、暴動を想定した訓練などを実施しています。 

バスジャック避難訓練の目的は、「自分の命を自分で守ることができるよう、迅速で安全な避難行動の仕方を身に付けること」。日々のスクールバスの利用は必須であり、現地採用のスタッフ総出で協力してもらい訓練を実施しています。 

不審者の侵入や暴動の訓練の避難場所として、安全に避難できるシェルターが2カ所あり、素早く避難行動をとるための訓練を行っています。また、防災扉は、軽火器の銃弾も通さない強固な構造となっています。 

バスジャック訓練「全校児童・生徒」
バスジャック訓練「全校児童・生徒」  

 

多様性と魅力に満ちた国、南アフリカ共和国 

ヨハネスブルグから、わずか数時間で大自然でのサファリ体験ができます。そこには野生動物との出会いが目の前に広がっています。 アパルトヘイト時代の歴史を通し、子供たちと異なる背景をもつ人々と交流や、人権、平等、公正について考える機会も設けています。 この多様性と魅力に満ちた国で学ぶ機会を得られる子供たちが増えることを強く願っています。

エルムパーク養護老人施設との交流「全校児童・生徒」
エルムパーク養護老人施設との交流「全校児童・生徒」   
校舎の全景
校舎の全景

(2024年4月現在) 


 

こどもたちから
ヨハネスブルグ日本人学校