新竹補習授業校
2024年6月10日
海外校シリーズ

新竹補習授業校

 

新竹日本語補習授業校
所在地:台湾 
URL:新竹補習授業校
児童生徒数:幼=4人 小=16人 中=3人

 

風とハイテク科学の街

私達の補習校は台湾北西部、台北から車で1時間ほどの「新竹」という町にあります。別名「風城」と呼ばれるほど風が強く、その風を活かしたビーフンや干し柿が名産品です。  

 

新竹は歴史の古い町で、日本人松崎万長の設計により1913年に完成した現存する台湾最古の駅舎がある一方、シリコンバレーと称されるサイエンスパークには、グローバルに活躍する最先端技術の半導体企業が集結しており多くの日本人も駐在しています。 

新竹駅
新竹駅

台湾華語が公用語ですが、市場に行くと台湾元来の閩南語があふれています。閩南語の「こんにちは」にあたる挨拶が「ご飯食べた?」という事からも、台湾人の温かさや人情深さを感じられます。

市場
市場

日本(ルーツ)を学んで未来へ進もう

本校は、日本人学校のない新竹市近郊で暮らす子供達に、継承語としての日本語を教える事を目的として、有志の集まりにより2004年9月に設立されました。

 

現在、幼稚園部から中学部まで計7クラス約30名の生徒が、毎週土曜日の午前2時間、国語を中心に学習しています。年間40日80時間ほどの授業で学習指導要領をこなす事は容易ではありませんが、それでも日本へ行った時に同級生のお友達と一緒に学べるようにと、学習指導書やWeb上の情報を駆使して教務準備をしたり、諸先輩方の経験やアドバイスを頼りに日本の伝統文化や歌、習慣などを紹介したり、さらには外部講師の先生方の熱意あるサポートに支えられ、親子共々日々努力し成長しています。

台中日本人学校支援授業 (小学部5年生 地理)
台中日本人学校支援授業 (小学部5年生 地理)

本校は2019年より政府認定校となり、大変ありがたい事に政府支援だけでなく、台中日本人学校の支援授業も受けられるようになりました。先生方には、国語以外にも理科や社会、音楽や体育、美術など様々な教科を教えていただけるだけでなく、保護者も授業構成や指導方法などを学ばせていただいています。

 

今年度は初めて台中日本人学校を訪問し、体育館でのマット運動や跳び箱、理科室での実験や糸鋸を使った授業という、現地校にはない施設での授業に子供達は目を輝かせて楽しんでいました。

台中支援授業(小学部1,2年生 体育)
台中支援授業(小学部1,2年生 体育)

本校では、座学以外にも色々な行事を執り行っています。入学式や卒業式はもちろんの事、発表会やお楽しみ会、日系企業の工場見学にコンビニでの職業体験やマラソン大会参加などの課外活動にも力を入れています。

コンビニでの職業体験
コンビニでの職業体験

高学年・中学生向けの工場見学では、日系企業様のご厚意により半導体について日本語で説明を受けた後、生徒用に取り寄せていただいた防塵服を着用し、実際のクリーンルームまで体験しました。

日系企業の工場見学(クリーンルーム)
日系企業の工場見学(クリーンルーム) 

運動会では赤組と白組に分かれ、個性溢れる選手宣誓に始まり、声を枯らしながらの応援合戦、親も全力疾走したリレー、小さい子も楽しめるよう工夫した追いかけ玉入れや綱引きなど、日本らしい種目を行いました。一丸となってチームを応援したり、高学年が小さな子供達を助けたりする場面など、教室では見られない姿は大変微笑ましい光景でした。

お楽しみ会(運動会)
お楽しみ会(運動会)

台湾では共働きの夫婦が多く、低学年から塾で勉強している子供が多い中、週末に同じルーツを持つお友達と学べる補習校で、家族としか使えない日本語を話せる事は、子供達にとって大変貴重な時間となっています。

 

大きくなった時に、補習校で過ごしたこの時間や体験が子供達の自信や誇りとなり、また友達が一生の心の支えとなり、元気に力強く羽ばたいてくれる事を願っています。

(2024年3月現在)

校舎
校舎
こどもたちから
こどもたちから
こどもたちから

関連キーワード