ワイタケレ補習授業校

Waitakere Japanese Supplementary School
所在地：ニュージーランド
URL：https://waitakerejss.wixsite.com/nijiirowjss
児童生徒数：幼＝8人　小＝34人

多様性を感じられる街

ワイタケレ日本語補習校がある、西オークランドは「ワイタケレ」と呼ばれます。先住民族マオリの言葉でワイ（水）タクレ（深い）を合わせた言葉で、流れ落ちる水という意味があり、その名前の通り、ビーチや森林が近くにある自然豊かな地域です。ニュージーランド最大の都市オークランド中心部から車でおよそ30分、のんびりとした街です。この地域にはマオリ人、ヨーロッパ人、アジア人など様々な人種が住んで国際色豊かなため、数多くの文化に触れることができ「みんなちがってみんないい」を実感できます。教育、医療、建築、福祉関係など日本人が様々な分野で活躍しています。また、和太鼓、三味線、民謡、よさこいなど日本の文化を紹介・披露するグループも有名です。

認め合い、助け合い、共に伸びる

ワイタケレに住む子どもたちに日本語を学ぶ機会を、と小さなグループで始まった団体は、2019年に日本政府援助対象校、在外教育施設「ワイタケレ日本語補習校」となり、2024年で14年目を迎えました。2024年2月現在で全校児童42名、日本と世界中のいずれかにルーツを持つ子どもたちが、認め合い、助け合い、共に伸びる環境作りにつとめています。

本校では、現地校や家庭内では十分に補えない日本語環境の中でのコミュニケーション活動や文化体験を通し、仲間と共に学び、育つ喜びを感じられる場を提供しています。また、教室を飛び出して他学年の児童との関わりや行事を通してそれぞれが活躍できる場作りも大切にしています。

本校主催の行事には、入学・始業式、運動会、学習発表会があります。入学・始業式は新入学・編入や新小学部入学ならびに進級を、皆で厳粛な気持ちで祝い、運動会には子どもたちはもちろん、大人も大いに盛り上がります。特に綱引きやリレーには大人も参加し本気で力を出して真剣勝負をするほどで、毎年それを楽しみにしている方は少なくありません。保護者会主催の行事には、七夕会、お花見会、節分/ひな祭り会、お餅つき会、日本の遊び会などがあります。それらは、その年の代表委員会を中心に保護者会に企画・運営を任せています。学校関係者だけでなく、皆でアイデアを持ち寄り、学校を盛り上げることで、子どもたちがさらに楽しく日本の文化を知り、触れ、楽しんでもらうことができるからです。準備は簡単ではありませんが、保護者同士が共に考え、笑い、時に悩んだりすることで横の繋がりが強化され、よりよいコミュニティが出来上がると考えています。

安全面では、オークランド警察の諸民族アジア人連絡担当官に学期の開始・終了や行事催行を知らせ、万が一問題が起こった際にすぐに駆けつけてもらえるようにしています。授業中には保護者が見回り当番を持ち回りで担当し、教室周辺のチェックをしたり休み時間中の児童の見守りをしたりして、教員と連携して児童の安全を守っています。皆が安心して授業を行えることは非常に重要で、警察官が協力的でとても心強いです。