Asociación Japonesa de Guanajuato 所在地:メキシコ URL:https://guajapanschool.jimdofree.com/ 児童生徒数:小=33人 中=10人
メキシコの豊かな文化と自然の美しさ
かつてスペインの植民地だったメキシコは、主な言語はスペイン語で、カトリックが主流の宗教です。独立戦争発端の地であるグアナファト州は、その銀鉱と美しい街並みで知られ、映画『リメンバー・ミー」の舞台の一部としても有名で、世界遺産にも登録されています。
また、メキシコのハカランダの木は、桜に似た紫色の花を春から初夏にかけて咲かせ、日本人園芸家によって広められた一説があります。その美しさは、桜の儚さとは別の、乾燥や強風にも耐えながら長い間楽しむことができます。
変わりゆく世界でたくましく成長し続ける子どもたち
メキシコの教育事情
メキシコの人口は約1.2億人で、平均年齢29歳と若者が多いため、教育需要が高まっています。また北米自由貿易協定(NAFTA)締結以降に英語教育がより一般的になりました。反面、地方や農村部での教育機会の不平等が課題となっています。
グアナファト補習授業校の特色
本校は2013年に開校し2023年12月時点では43名の児童生徒が在籍しています。土曜日のみの活動で国語、算数を日本語で教えています。特色としては次の通りです。
① 教育目標
「共に学び、学んだことを生活で活かす子ども」、「心が豊かで、誰にも優しくできる子ども」を育てることを目標としています。子供の数は多くはありませんが、一年生から中学生まで、それぞれの学年に合わせた個別の授業を行っています。成果として、自然と異年齢の生徒たちが協力し合う環境が生まれています。上級生が下級生の面倒を見、下級生は上級生を頼りにするようになっています。
②日本語学級
本校には、親がメキシコ人の家庭の子どもも多いので、日本語が母語ではない子どもたちのための特別なクラスを用意しており、音読や漢字の意味などを教えています。この授業は、保護者の方がボランティアで担当しています。
③文化学習
「日本とメキシコの文化を愛し、国際的な視野を持つ子ども」の育成を目指しています。そのため、限られた時間の中でも、両国の文化を学ぶ活動を行っています。
例えば、七夕で短冊に願い事を書いたり、織姫と彦星の物語を子どもたちが演じたりしました。また、毎年、地元の学校の文化祭に参加し、交流を深めています。昨年、私たちが校舎を借りている現地の学校へ桜の木を寄贈しました。さらに、お父さんたちの学校への参加を促すために、「親父の会」という懇親会を新たに始めました。この会が主催となり、夏祭りや学校設立十周年を祝う餅つきなどのイベントを開催しています。
学校が直面している課題
①学習進度の差
土曜日のみの授業なので、学習進度に差が出ます。現地校との宿題のバランスなど保護者と面談をしながら意見を取り入れています。
②保護者の支援
保護者による学校の運営委員会やボランティア、「親父の会」などの活動により、学校の活気をより高めようとしています。
③児童生徒の退校の予測が困難
退校が予測しづらいため、企業などからの継続的な支援もお願いしており、学校運営の安定性を保つことに努めています。
メキシコのハカランダの花のように、風や乾燥にも負けずに長く美しく咲き続けるように、本校の子どもたちも、どんな困難にも強く立ち向かい、たくましく成長していってほしいと心から願っています。
(2023年12月現在)
こどもたちから