一
広いカナダの大地のように
夢を抱いて我らは学ぶ
希望を抱いて今日も行く
日本とカナダをつなぐために
あぁ 我らはオタワ補習校
二
リドー運河の歴史のように
築いてゆこう我らの未来
友情はぐくみ今日も行く
手を取り合って微笑んで
あぁ 我らはオタワ補習校
三
豊かなガティノの緑のように
無限に広がる我らの未来
誇りを持って明日も行く
日本とカナダを結ぶために
あぁ 我らはオタワ補習校
作詞:オタワ補習校 平成19年度 児童、生徒及びその保護者と有志
編集:オタワ補習校 平成19年度 教師
作曲:古賀幸子
みんなで作り上げた校歌
オタワ補習校は、1993年にカナダの首都オタワに設立されました。大使館職員の子女教育のために作られた少人数の複式学級の補習校でしたが、国際化の今では現地滞在組が増え、2023年現在、児童生徒数は80名以上となっています。
日本の学校教育と同じカリキュラムの国語と算数、数学の指導を、毎週土曜日、午前9時~午後1時半、日本の教科書を使って、小学校1年生から中学校3年生まで行っています。ボランティアの保護者によって運営され、2018年にはNPO法人化しました。
オタワ補習校の校歌ができたのは、2007年です。子供達に校歌の歌詞を募集し、それを基に先生達が集まって歌詞を練りました。できた歌詞に、保護者の方が曲を付けてくれたのが始まりです。そして、式典の度に、国歌と一緒に必ず歌うようになりました。
校歌を作った理由はいろいろです。今もですが、その頃の子供達も先生達もみんなが補習校が大好きだったのです。だから自然と大好きな補習校の校歌を作ろうという話になりました。
子供達の反応ですが、特に低中学年の子が喜んで歌ってくれました。カナダの現地校では毎朝授業前に国歌を歌いますが、校歌はありません。ですから、補習校の校歌は、日本文化の一つのシンボルとなり、補習校に通う存在意義を高めてくれたそうです。それに、普段は学級ごとに学習しているだけですが、校歌を学校全体で歌うことで、学年を超えてみんなが一つになれたような気がするそうです。
校歌に込められた想い
歌詞には、補習校の生徒が、日本とカナダの架け橋となってくれるようにとの想いが込められています。カナダと言えば大自然、その広大な大地に広がる夢と希望、そして世界遺産にも選ばれたリドー運河のように、歴史を、友情を仲間と共に築いて行って欲しい、そしてオタワと目の鼻の先にある国立公園ガティノの豊かな緑のように、無限に広がる未来を、誇りを持って歩んで行って欲しい、オタワに住んでいる保護者の、生徒の、教師の願いがそこにあります。
嬉しいことに、コロナが終わって対面に戻り始めた時、校歌の斉唱に、子供達が伴奏を付けてくれるようになりました。ピアノやバイオリン、太鼓で伴奏をしてくれます。毎回、違う子供達が舞台に上がって、それに合わせてみんなで歌うのは、とても心暖まるものです。校歌が大好きな子供達が、今も大勢いるようです。
毎日を宿題に追われる大変な補習校ですが、子供達にとって、この校歌は励みとなり、良き思い出となることを祈っています。