お母さんは読書好きで、子どもにも読書で豊かな経験や知識を得てほしい、と考えている方。読み聞かせも小さい頃からされてきました。
しかし、お母さんが本を勧めても興味を示してくれず、学校の読書の時間にも本を選べず……
感想文を書く、という課題にはもちろん手付かず……。 
体を動かすことが好きな息子さんだったので、「そういう子なんだ」と、半ば思いかけていました。

 

しかし、アプローチの仕方を変えたことで、今では一緒に図書館にいって本を選ぶ時間を楽しんだり、息子さんお気に入りの本ができたり……。
普段の学校生活では英語を話されていますが、日本語の本を親子で楽しめるようになりました。
そう、「本には興味のない子」という思い込みは単なる思い込みだった、ということがわかりました。

 

ではどのようにアプローチを変えたのか?
とってもシンプルです。
子どもをよく見つめることです。

何が好き? 何が得意? 何が嫌い? どんな性格?
普段のお子さんとの関わり方を見直し、お子さんに合わせた本を選書しました。
客観的にお母さんとお子さんの関係を紐解くことで改善点が見えてきました。
もちろん、努力をすれば全員が読書好きになる、とは言いません。
ですが、親御さんの思い込みや、アプローチを誤ったせいで「読書」から縁遠い暮らしをお子さんがしてしまうのはあまりにももったいないと思うのです。

一人読みが遅めだった次女

海外親子の読書コーチ あんこ
<著者プロフィール>
国立大学法人大阪外国語大学(現大阪大学)日本語専攻卒業。インドネシア、タイ、日本国内などで約8年間日本語教師として教壇に立つ。
現在は日本語教師の傍ら、海外で暮らす親子のために「日本語の本を読む読書習慣をつける」コーチングを行う。