2023年12月11日
受け入れ校紹介

星の杜中学校・高等学校【栃木県】

社会に貢献できる「チェンジメーカー」を育成する

 

2023年4月に校名を改称し、男女共学化

 

栃木県宇都宮市にある私立星の杜中学校・高等学校は、2023年4月に宇都宮海星女子学院中学校・高等学校が男女共学化し、改称する形で誕生した。1954年に学校法人聖母学園が設立した海星女子学院中等部・高等部を母体としており、設立以来グローバル教育に力を入れる学校として知られている。星の杜高等学校の一期生として100名の1年生を迎え、21世紀型の新しい教育が受けられるのが特長で、海外からの帰国生の受け入れも盛んだ。

 

同校が掲げる教育目標は「創造と貢献」。『新たな価値を 創造し社会に貢献する、チェンジメーカーの育成』をスクールミッションとして、実にユニークな教育を展開している。

 

「星の杜中学校・高等学校では、これからの社会における諸問題に対応し、20年後、30年後の未来を見据えて、社会に出て本当に必要とされる資質・能力を伸ばす教育を行っています。目指すのは、『チェンジメーカー』の育成です。それは、日常生活のちょっとした違和感に気づき、仲間と力を合わせて、それを解決する方法を具体的に考え実践できるような人材です。そのために、学校生活では常に生徒たちの自主性を尊重しています。例えば、普段の服装は制服(標準服)に限らず、標準服をアレンジしたり私服にしたりなど、その日の気候や体調に合わせて自由に考え選択することができます。また中間・期末の定期テストはなく、知識の確認は小テストや単元テストで行います。これは、偏差値では決して測ることのできない「非認知能力(スキル)」を伸ばす授業を意識しているからです。自由な校風なので、アメリカからの帰国生には、『海外の学校と雰囲気が似ている』と言われていますね」

 

そう語るのは、入試課リーダーの髙野友喜先生。高等学校では、宗教科と社会科の授業を担当している。

 

星の杜中学校・高等学校では、中学生の段階から高い英語コミュニケーションとデジタルツールを使いこなすICTリテラシーの養成に力を入れている。中学校のカリキュラムでは、「総合的な探究の時間」に、生徒それぞれが用意したタブレットやパソコンを駆使して、デジタルツールを用い、テクノロジーで社会課題を解決する力を養う「デジタルデザイン」や「SDGs探究」に挑戦。その成果を、プレゼンテーションで自ら発信するなど、チェンジメーカーを目指す上で不可欠となる問題発見・解決能力の基礎を鍛えていく。

 

非認知スキルを評価する独自の「星の杜タキソノミー」

 

こうしたカリキュラムのベースとなるのは、独自の「星の杜メソッド」だ。価値観が目まぐるしく変化するVUCA時代において、ますます必要となる「非認知スキル」を養成するために、教育目標の分類法であるブルームタキソノミーをベースとした「星の杜タキソノミー」に基づく授業を実践しているという。

 

授業や評価指標を分類する「星の杜タキソノミー」

 

「非認知スキルとは、創造性や協調性、課題発見・解決力など、筆記テストでは測れない能力を指します。『星の杜タキソノミー』は、これを目標として明確化したものです。前述の通り、星の杜では、知識は主に単元テストで評価し、レポート、パフォーマンステストを通して思考力や主体的に取り組む態度を評価します。つまり、テストの点数だけでなく主体性や積極性も評価の対象となるのです。また、授業以外の活動も推奨しています。生徒たちは、自分の意志でボランティアに参加したり、生徒主催の校内イベントを企画したりして、自主性を伸ばしていきます。今年(2023年)は、生徒がハロウィーンイベントを主催し、教員も巻き込んで仮装をしたまま授業をしたりしましたよ(笑)」

 

生徒主催のハロウィーンイベントの様子

 

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