学齢期のお子さんを連れて海外生活をすることになったご家庭で、悩みの99%を占めると思われるのが「子供の学校選び」、そして「英語でいくのか、日本語でいくのか」という問題だと思います。
我が家も、まさしくそのカテゴリーにはいる時期に、渡英することが決まりました。
(筆者 Aki.S )
海外へ
上の子が小学1年生、下の子が幼稚園年中のとき、夫の海外赴任が決まり、家族帯同で英国に住むことになりました。当時は、「日本語を忘れてもいいから英語を身につけて欲しい」という一心で、ロンドンの私立現地校に二人を入れました。
自分自身が帰国子女だったことも大きく影響していたと思います。
学校には日本人の生徒さんはゼロだったこともあり、3年半後にロンドンを離れる頃には完全に英語のみの生活をしていました。
とにかく英語漬けの生活を続けて、母子ともに100%現地化しました。
現地校に通わせるかたわら、通信教育で「日本語の読み書きの維持だけは」と思っていたのですが、日々の忙しさに追われてとても手が回らず、提出物が積み上がっていく一方でした。
補習校も、週末は現地校の社交(お誕生会など)を優先して通わず……。
次の赴任地では、日本人学校に入れましたが、そこでの2年間で相当な苦労を子供にさせてしまったと反省しています。
日本人学校に入った子供たち(上・小学校5年生、下・小学校3年生)は、とにかく苦労していました。
学校生活では、日本語が出来ない、日本の文化や慣習になじみがないという理由から、二人とも本当の自分を出せないまま、「大人しく目立たないように」過ごしていたようです。
いまだにその頃のことは二人とも話したがりません。
勉強面では、1年経つ頃にはなんとか国語、社会、理科などは日本語で追いついていました。
教科書に自分でふりがなをつけたり、夜、教科書を音読したり、本人たちなりに大変な苦労をしていたように思います。
今、ふり返って
〇もう少しこうすれば良かったと思うこと
「日本語を忘れてもいいから英語を!」というのは、ちょっと極端だったかもと今では思っています。
日本語の勉強は、のちのち本帰国したときに、子供本人が楽になるので、なるべく少しずつでもしておくといいかなと思います。
帰国後、漢字も大事ですが、音読も社会や理科も大事だと実感しました。
〇良かったと思うこと
ロンドンの現地校で、一生勝負していけるだけの英語の基礎を身につけたこと、今の基盤となるバランス感覚、物怖じしない姿勢が身についたことは良かったと思います。
今は二人とも、帰国子女の教育に経験・理解のある学校に入って自信を取り戻し、英語力を維持・向上しながら文字通り学校生活を謳歌しています。